担当者 | 大塚 秀実教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [心理学科 2017年度以前] | |
科目ナンバリング | CLI-201 |
臨床実践において、クライエントのパーソナリティを理解することは、支援方針を立てることに役立つ。しかし、パーソナリティを紋切り型に当てはめることによって、パーソナリティの構造理解が、人種差別、性差別、同性愛者への偏見、社会階級的偏見に利用されないよう注意することが必要となることもある。パーソナリティはわかりやすく、単純化されて理解されやすい側面を持つが、複雑であり臨床的に意味のあるものであることを知ることが、臨床心理学を学ぶ上で大切なことである。パーソナリティ構造の理解をすることによって、クライエントに支援に広がりが見えてくることを知り、人間の多様性と支援の可能性について新たな視点を得ることを目指す。
1.パーソナリティを理解するために必要なことを理解する。
2.力動的にパーソナリティ構造を説明することができる。
3.パーソナリティ理解と心理療法について理解することができる。
毎回のリアクションペーパー(30%)、試験(70%)
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | パーソナリティ障害の診断と治療 | ナンシー・マックウィリアムズ(2005) | 創元社 |
参考文献 | 精神分析的人格理論の基礎:心理療法を始める前に | 馬場禮子(2008) | 岩崎学術出版社 |
参考文献 | 自我心理学の理論と臨床 | ガートルード・ブランク、ルビン・ブランク(2017) | 金剛出版 |
参考文献 | 精神分析的アプローチの理解と実践:アセスメントから介入の技術まで | 我妻壮(2018) | 岩崎学術出版社 |
指定した論文や書籍を読み、事前に示されたテーマについて考えておくこと。
・授業内で調査を依頼することがある。
・真剣に学ぼうとしている学生の邪魔(私語、飲食)をしないこと。
・履修人数が多い場合、履修制限をかけることがある。その場合、初回授業の出席に基づき決定する。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス:パーソナリティとは何か |
第2回 | パーソナリティを理解するために必要なことを学ぶ① パーソナリティの発達水準・発達段階を知る |
第3回 | パーソナリティを理解するために必要なことを学ぶ② 防衛機制について知る |
第4回 | パーソナリティを理解するために必要なことを学ぶ③ 家族の問題・病理について知る |
第5回 | パーソナリティと心理検査について学ぶ 心理検査はどのように役に立つのか |
第6回 | パーソナリティとDSM-Ⅴの関係について学ぶ 記述精神医学と力動的精神医学について知る |
第7回 | パーソナリティと臨床について学ぶ① 自己愛パーソナリティ |
第8回 | パーソナリティと臨床について学ぶ② シゾイド・パーソナリティ |
第9回 | パーソナリティと臨床について学ぶ③ 抑うつ・躁的パーソナリティ |
第10回 | パーソナリティと臨床について学ぶ④ マゾヒスティック・パーソナリティ |
第11回 | パーソナリティと臨床について学ぶ⑤ ヒステリー・パーソナリティ |
第12回 | パーソナリティと臨床について学ぶ⑥ 強迫性パーソナリティ |
第13回 | パーソナリティと心理療法について学ぶ 人は変わることができるのだろうか。心理療法ができることは何か。 |
第14回 | まとめと試験 |
第15回 | 試験解説 |