現代政治制度分析Ⅱ
担当者川人 貞史教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [政治学科]
科目ナンバリングPOL-304

授業の概要(ねらい)

現代政治制度分析では,政治アクターが活動する制度的コンテクストを提供するさまざまな政治制度について分析します.政治制度は効用最大化をめざす政治アクターに対して制約条件として機能します.現代政治制度分析Ⅱでは,代表民主政治のメカニズムに焦点を当てます.有権者から直接選挙によって選出された議員で構成される議会において,立法や予算の議決などの決定が行われ,また,議院内閣制では議会の多数派が政権を形成します.立法における多数派と政権形成における多数派がどのように形成され,議会内でどのような対立・協調のダイナミックスがあるかを概説します.また,日本を事例として,政権を担当する内閣における首相と大臣および内閣を支える行政官僚制について概説します.内閣と行政官僚制の間のいわゆる政官関係などについても概説します.

授業の到達目標

①議院内閣制における政権形成と政党間競争・協力のメカニズムについて理解します.
②内閣の権限と組織について理解します.
③内閣と行政官僚制の関係について理解します.

成績評価の方法および基準

 授業の各回における出席および授業内容をよく理解するために随時実施するミニ課題の回答,LMSにアップされた授業スライドの既読マーク(あわせて50%),授業内試験(50%)にもとづいて評価します.

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『議院内閣制』川人貞史東京大学出版会
教科書その他は授業で適宜指示します.
参考文献

準備学修の内容

①講義前には該当範囲を読んで予習することが好ましいです.
②講義ではテキストを参照することが多いので,必ず持ってきてください.
③講義後には,とったノートを読み返し,授業の後にLMSにアップロードされ,一定期間閲覧可能な授業のパワーポイントのスライド(PDF)を必ずダウンロードして復習し,既読マークをつけることにより,教員が確認できるようにします.

その他履修上の注意事項

 春学期の現代政治分析Ⅰも履修してください.
 自分で自ら考える習慣をつけるようにして,自分が日頃ニュースやネットなどで触れる政治について疑問を持つようにしてください.

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション
第2回政党内閣と連合
第3回政権合意
第4回日本における連合と政権合意
第5回内閣と議会政党
第6回マジョリテリアン・モデルとコンセンサス・モデル
第7回日本における与野党の対立と強調
第8回議院内閣制の類型
第9回首相の権限~イギリスの首相と内閣
第10回日本の首相と内閣
第11回内閣機能強化と内閣官房・官邸
第12回内閣の担当大臣,内閣府と特命担当大臣
第13回首相動静に見る政権中枢
第14回内閣と行政官僚制
第15回まとめと授業内試験