担当者 | 石川 敬史教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [文学研究科 日本史・文化財学専攻] | |
科目ナンバリング |
大学院修士課程以上の研究を行うためには、自分が専攻する地域とさらにもう一つの専門分野についての知見が必要です。比較する視座を持たずに専門性を論じることはできません。この授業では、フランス政治思想研究の大家ミシェル・ヴィノックの著作を講読し、大陸ヨーロッパの政治文化を学びます。テキストの各章は短く、良質なエッセイになっていますので、ぜひ楽しむつもり参加してください。
ヨーロッパ文明論という視座を獲得する。
学術論文作成に必要な素養を修得する。
授業への参加姿勢、特に発言の活発さへの評価50%
報告レジュメへの評価50%
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『フランスの肖像:歴史・政治・思想』 | ミシェル・ヴィノック(大嶋厚訳) | 吉田書店 |
参考文献 |
受講者は授業で検討する文献の箇所を事前に熟読し、自分のコメントを用意してください。
受講者は、必ず複数回報告者を担当します。報告者となった場合は、報告レジュメを用意してください。
受講者の主体的な参加姿勢がなければ成立しない授業なので、自分自身が授業を作り上げるつもりで出席してください。
受講者の西洋史の知識は問いません。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス テキストについての解説と、授業の運営方針を説明する。報告担当の割振りを決める。 |
第2回 | 第1章「フランス国民はフランスの存続を望んでいるのか」講読 第2章「フランスは地理ではない」講読 報告者による報告と内容検討 |
第3回 | 第3章「フランスは思想である」講読 第4章「『教会の長女』は堕落したのか」講読 第5章「玉座と祭壇ー古くからの同盟関係」講読 報告者による報告と内容検討 |
第4回 | 第6章「中央集権と行政組織」講読 第7章「革命の名声、大革命の失敗」講読 第8章「大革命からライックな共和国へ」講読 報告者による報告と内容検討 |
第5回 | 第9章「平等を求める意思」講読 第10章「共産主義ーフランス的熱狂」講読 第11章「六〇〇〇万人の自宅所有者」講読 報告者による報告と内容検討 |
第6回 | 第12章「いつまでも町人貴族」講読 第13章「王制へのノスタルジー」講読 第14章「フランス人はいまでもボナパルティストか」講読 報告者による報告と内容検討 |
第7回 | 第15章「ポピュリズムという悪習」講読 第16章「フランスの反ユダヤ主義」講読 第17章「立派な制服とお粗末な作戦」講読 報告者による報告と内容検討 |
第8回 | 第18章「ド・ゴール、最後のトーテム像」講読 第19章「自分を見失った左派」講読 第20章「試練に直面する右翼」講読 報告者による報告と内容検討 |
第9回 | 第21章「いずこにもない中道」講読 第22章「重くのしかかる記憶」講読 第23章「パリの誇り、地方の逆襲」講読 報告者による報告と内容検討 |
第10回 | 第24章「知識人は役に立つか」講読 第25章「伝道への熱意」講読 報告者による報告と内容検討 |
第11回 | 第26章「アテネのコンプレックス」講読 第27章「移民の地フランス」講読 報告者による報告と内容検討 |
第12回 | 第28章「敵はどこへ行ったか」講読 第29章「フランスの風土病」講読 報告者による報告と内容検討 |
第13回 | 第30章「忘れられた博愛」講読 結論部講読 報告者による報告と内容検討 |
第14回 | 大陸のヨーロッパと海のヨーロッパ講義 質疑応答と討論 |
第15回 | 全体の総括 |