環境経済論特講Ⅰ
担当者寺西 俊一
単位・開講先選択  2単位 [経済学研究科 経済学専攻]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

 この「環境経済学特講Ⅰ」(春期)では、担当者(寺西)による「環境経済学Ⅱ」の講義で概説する「環境保全の経済理論」(①汚染防止のための経済理論、②自然保護のための経済理論、③アメニティ保全のための経済理論)に関連する重要な最新トピックスも取り上げながら、とくに①汚染防止のための経済理論に焦点を絞って、より専門的な内容に踏み込んだ講義を行います。

授業の到達目標

 本講義の履修者が、「環境保全の経済理論」(①汚染防止のための経済理論、②自然保護のための経済理論、③アメニティ保全のための経済理論)の体系について基本的な理解をもち、さらに環境経済学における理論と政策(春期では、とくに「汚染防止のための理論と政策」)について、より専門的な知識を得ていただくことを到達目標とします。

成績評価の方法および基準

 平常点(30%)、中間レポート課題の提出(30%)、最終期末試験(40%)とし、総合的に評価します。講義中に参考文献、準備学習の課題等について指示します。毎回の講義への継続的な出席を重視します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 特定のテキストは使いません。授業中にプリントを配布し、適宜、主な参考文献などを指示します。
基本的な参考文献として、以下のものを挙げておきます。
 
参考文献『公害の政治経済学』都留重人著(岩波書店)
参考文献『環境経済学新版』宮本憲一著(岩波書店)
参考文献『環境経済学』植田和弘・落合仁司・北畠能房・寺西俊一共著(有斐閣)
参考文献『新しい環境経済政策-サステイナブル・エコノミーへの道』寺西俊一編
参考文献『環境経済・政策学の基礎知識』環境経済・政策学会編(有斐閣)
参考文献『環境と公害』誌掲載の諸論文(岩波書店)

準備学修の内容

 4.に挙げた基本的な参考文献、講義中に指示する参考文献、配布するプリント等をよく読むこと。

その他履修上の注意事項

 講義は、順序立てて進めていくので、毎回、継続的に出席してほしい。

授業内容

授業内容
第1回 ガイダンス:「環境経済学特講Ⅰ」の開講にあたって
第2回 公害・環境問題の今日的様相と環境保全への3つの主要課題
第3回 公害・環境問題からみた従来までの経済理論の意義と限界
第4回 公害・環境問題への多様な理論的アプローチの可能性
第5回 環境保全への主要課題:汚染防止のための経済理論①
 -公害被害の現実からの出発-
第6回 環境保全への主要課題:汚染防止のための経済理論②
 -戦後日本の公害史とそこからの歴史的教訓(1)-
第7回 環境保全への主要課題:汚染防止のための経済理論③
 -戦後日本の公害史とそこからの歴史的教訓(2)-
第8回 環境保全への主要課題:汚染防止のための経済理論④
 -公害被害の実態把握と経済的評価のあり方(1)-
第9回 環境保全への主要課題:汚染防止のための経済理論⑤
 -公害被害の実態把握と経済的評価のあり方(2)-
第10回 環境保全への主要課題:汚染防止のための経済理論⑥
 -公害被害をめぐる責任論と費用負担論(1)-
第11回 環境保全への主要課題:汚染防止のための経済理論⑦
 -公害被害をめぐる責任論と費用負担論(2)-
第12回 環境保全への主要課題:汚染防止のための経済理論⑧
 -公害被害防止のための政策体系と政策手段(1)-
第13回 環境保全への主要課題:汚染防止のための経済理論⑨
 -公害被害防止のための政策体系と政策手段(2)-
第14回 環境保全への主要課題:汚染防止のための経済理論⑩
 -サステイナブル・エコノミーへの転換に向けて-
第15回 全体のまとめ