教育学演習Ⅱ
担当者佐藤 高樹教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [教育文化学科]
科目ナンバリングSEM-302

授業の概要(ねらい)

 [春期(前期)から継続]
 春期に引き続き、教育学研究(日本教育史や道徳教育)の蓄積に学ぶことにより、受講生各自が「教育を見る眼を養う」ことをねらいとして授業を進めていく。研究成果のレビューや、各学生の研究テーマの考察に重きを置くこととしたい。教職課程を履修している学生には自身の教育実習(学校体験活動)をふり返り、実践の省察とその成果報告を通して、明確な問題意識を形成してもらうことも考える。
 各受講生が教育をめぐる専門的知見を十分に獲得し、「自分の専門は〇〇」という明確な認識を構築できるように、授業をコーディネートしていく。また、各受講生が自らの問題意識に依拠しつつ、自力で教育問題への洞察を深められるよう指導していく。

授業の到達目標

(1)「社会とのかかわりのなかでの教育」「歴史のなかでの教育」といった広い視点から、日本の教育の課題を捉えることができる。
(2)専門分野の研究成果(著書や論文記事)の内容を的確に読み取ることができる。加えて、その論旨を他者にわかりやすく口頭で説明できる(レビューする力がある)。
(3)先行研究の到達点と課題を理解し、それとの関連が明確な、自身独自の課題意識、分析視点をもつ。

成績評価の方法および基準

 授業参加度(報告準備、積極的な発言など 25%)、提出物(リアクション・ペーパー、レジュメ、課題論文55%)、および報告・プレゼンのパフォーマンス(20%)に基づいて総合的に判断する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 テキストは指定しない。春期に続き、関連する文献・論文・雑誌記事など検討する資料を、受講生の研究課題設定や考察の進捗状況をふまえて選定する。資料配布の準備は基本的に担当教員が行う。
参考文献

準備学修の内容

 受講生には、担当資料についてそれぞれレジュメを作成し、発表してもらう。自身の担当箇所についてはもちろん、それ以外にも積極的に資料を「読む」作業を前提とした授業参加なくしては、上記のねらいは達成されない。授業外学修を通して構築した自分の見解を持ち寄りながら、授業に参加すること。

その他履修上の注意事項

 この授業は「講義」ではなく「演習」である。学生の主体的な授業参加~調査・発表・討議~が中心となる。自らすすんでたくさんの関連文献を渉猟すること。充実した報告資料の作成への意欲、参加者に有益な学びをもたらす綿密な発表への姿勢を、本演習履修者には求めたい。

授業内容

授業内容
第1回秋期イントロダクションー演習Ⅰでの学びをふり返るー
第2回教育研究の方法について(1)―教育方法学・カリキュラム論から学ぶ―
第3回教育研究の方法について(2)―教科教育学を例に―
第4回教育研究の方法について(3)―道徳教育を例に―
第5回教育研究の方法について(4)―教育史学を例に―
第6回4年生「卒業研究」中間報告の実施と全体討議(1)
第7回4年生「卒業研究」中間報告の実施と全体討議(2)
第8回4年生「卒業研究」中間報告の実施と全体討議(3)
第9回研究の進展に向けて―文献リスト・レビュー作成、先行研究批判について―
第10回実地研究の準備学習
第11回実地研究―フィールドワーク・教材開発―
第12回実地研究を終えて―活動報告―
第13回3年生による研究発表―1年間の学びの総括―
第14回4年生による研究発表―教育学部での学びの総括―
第15回まとめの討議と評価
(※受講生の人数や問題関心・要望に応じて、授業計画に変更を加えることがある。)