経営学演習Ⅰ
担当者
単位・開講先必修  2単位 [経済学研究科 経営学専攻]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

 取締役会の「内部統制」システム構築責任は、会社法第362条(取締役会の権限等)において明示されている。そして、この「内部統制」は、リスクベースの経営管理手法としても捉ることができる。この演習の春期では、日産自動車(株)を事例として、コーポレートガバナンスの観点から「内部統制」の役割を検討する。

授業の到達目標

 「内部統制」に関わる理論と実務を体系的に把握すると同時に、実証研究に必要な統計分析手法及び論文の作成手法を身に付ける。

成績評価の方法および基準

 日頃の授業中の発表内容(50%)、事例研究報告(50%)等を踏まえて、総合的に評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 よくわかるコーポレートガバナンス風間 信隆編ミネルヴァ書房
参考文献 『日経文庫 内部統制の知識<第3版> 新書』2015年町田 祥弘著 日本経済新聞出版社
参考文献 『コーポレートガバナンス・コード (日経文庫) 新書』 2015年堀江 貞之著日本経済新聞出版社
参考文献 『企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか―「会計不正調査報告書」を読む』2014年米澤勝著清文社
参考文献『会計監査と企業統治』2011年千代田・鳥羽編中央経済社
参考文献『現代の内部監査』 2017年齋藤・蟹江著放送大学教育振興会

準備学修の内容

 毎回の具体的な準備学習内容は講義ノートおよび課題として事前にLMSに掲載するので、受講するまでに教科書と講義ノートを参考にして課題を完成させておくこと。

その他履修上の注意事項

 LMSを有効活用するため、パソコン及びインターネットの環境を整備しておくこと。おもしろおかしく(Joy & Fun)研究できるように、教員と共に工夫しよう。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス:ゼミ活動の進め方。第1部 株式会社とコーポレートガバナンス論。Ⅰ 株式会社とは何か
第2回 Ⅱ 巨大株式会社と会社基幹構造(日本・米国・ドイツ)。Ⅲ 株式会社と経営者支配
第3回 Ⅳ 経済の金融化と新制度派経済学。Ⅴ マルチステークホルダー・アプローチ
第4回第2部 日本におけるコーポレートガバナンスの動向と課題。Ⅵ 戦後の経済発展とインサイダー型ガバナンス。
第5回 Ⅶ 企業不祥事とコーポレートガバナンス。Ⅷ 外部監視とコーポレート・ガバナンス
第6回 Ⅸ 経営者報酬とコーポレートガバナンス。Ⅹ 同族企業とコーポレート・ガバナンス
第7回第3部 コーポレートガバナンスの国際比較。Ⅺ 米国のコーポレート・ガバナンスの動向と課題
第8回 Ⅻ ドイツのコーポレート・ガバナンスの動向と課題。XⅢ 英国のコーポレート・ガバナンスの動向
第9回 ⅩⅣ 北欧のコーポレート・ガバナンスの特徴とその意義。ⅩⅤ 韓国のコーポレート・ガバナンスの動向と課題
第10回第4部 資本市場とコーポレートガバナンス。ⅩⅦ コーポレート・ガバナンスと資本コスト
第11回 ⅩⅧコーポレート・ガバナンスと事業投資。ⅩⅨ コーポレート・ガバナンスと資本政策
第12回 XX M&A(合併買収)とコーポレート・ガバナンス。XⅪ 機関投資家とコーポレート・ガバナンス
第13回第5部 「株主受託者責任」と「社会受託者責任」の両立可能性。XⅫ コーポレート・ガバナンスと企業の社会的責任(CSR)
第14回 XXⅢ コーポレート・ガバナンスとESG投資。XXⅣ コーポレート・ガバナンスと社会的企業
第15回 XXⅤ コーポレート・ガバナンスと企業倫理