担当者 | 金澤 誠教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [法律学科 2018年度以降] | |
科目ナンバリング | PUL-202 |
アメリカという国を理解したい?あれだけ世界に影響を及ぼすアメリカという国を、半年間で理解してしまおうなんて、そんな都合の良いことが私たちにできるでしょうか。せいぜいできるのは、「鏡」(この場合、「アメリカ憲法」)に映ったシルエットを通して、間接的にそれを描写することくらいでしょう。そのシルエットも、テレビで見る池上さんの方法とは違って、ややわかりにくいかもしれません。
それでも、大学(生)なら、学術文献という地図を使って、一度くらいは、頭のなかで旅行してみてはどうでしょう。いや、アメリカだけでなく、イギリス、フランス、ドイツ、カナダ、中国、台湾、韓国でもよいです。途中で疲れてしまったら、補助教材(映画、新聞、スマホ、演技?)を使って、休む権利くらいはあります。
偉人曰く、「比較によってのみ、人は、あるべき自分と今そうある自分を区別し、そして経験し、そうあるべき自分になろうとする」。他人(国)を知らなければ、自分なんてわかるはずがない。ならば、むやみやたらに、他人(国)を批判しようとせず、小さくてもいいので、「新たな発見」を目指して、(外国の)「つまみ食い」をはじめてみませんか。
この旅行のメリットは、気軽に行って、すぐに帰ってこれること。ホームシックもなければ、パスポートもいりません。法律や法文化を「比較」することは、教員も含めて、「異文化の交流の場所」となるはずです。皆さんのご搭乗をお待ちしております。
①憲法の分野における、高度な知識を獲得することができる。法律や憲法を比較することに意味があるのか?あるとすれば、どのような意義があるのかを説明できる。
②法律や憲法を比較する際のルールを説明できる。いい加減な比較を見抜くことができる。
③自分の国や文化について、相対的な目で見ることができる。「俺はジャイアン(俺はオレ・自分流)」という理念について、場面に応じつつ、批判もしくは受容できる。
試験による評価が原則です(50%)。論述式の問題が多くなります。講義中の貢献と小課題(25%)、中間レポートによる評価(25%)もあります。
資料として配布するものの要約が毎回求められます。人数にもよりますが、授業中の双方向コミュニケーションを重視します。判例や文献を読むという積極的な作業をおこないます。そうしたことに興味ある好奇心のある学生さんの受講を歓迎します。
①難しくいえば、社会生じている法的現象に興味を持つことが求められます。ニュース報道を見ながら、それと照らし合わせる癖をつける必要があります。
②軽くいえば、ケンポーに関する知識は、最低限度のもので構いません。それよりも、想像力(妄想力?)をもって、実際にいろいろな紛争を見ていく姿勢が何よりも重要です。なお、「イベントde投票」という機能を使って、携帯やスマホを使った、クイズ大会をおこなったことがあります。
回 | 授業内容 |
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第1回 | はじめに(憲法はいつ生まれたの?) |
第2回 | 比較憲法の方法(まずは、タイムマシーンで、どの時代の、どの国に行くの?○○方面?△△経由、トランスファー?) |
第3回 | 人権の理念(そもそも人権って何?マイノリティって何?) |
第4回 | ヘイトスピーチ規制?(イギリスの人権法、コモンローとは?) |
第5回 | 平等(せぱれーとばっといこーる?アファーマティヴ・アクション) |
第6回 | イスラムとの闘い(ブルカって何?スカーフ論争と近代) |
第7回 | 男女平等・共同参画(逆差別、逆差別って言うけれど……実際、女性専用席って、女子大って、女性議員って?) |
第8回 | 憲法裁判所って?(闘う民主制?人間の尊厳とは?) |
第9回 | 先住民族・少数民族の権利(北海道?沖縄?) |
第10回 | インターネットと表現の自由(中国と日本?) |
第11回 | 同性カップルによる結婚?(アジアでも認められる?家族って何?) |
第12回 | 憲法裁判所が強すぎる?(北朝鮮との関係?徴兵?) |
第13回 | 人権の国際的保障(結局、日本が一番なんてことないよね?) |
第14回 | 比較はそもそも可能か?比較の意味って?外部講師の話を聞く。 |
第15回 | むすびにかえて(まとめと到達度の確認) |