刑法特講Ⅱ
担当者久保田 隆教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [法律学科 2017年度以前]
科目ナンバリングCRL-306

授業の概要(ねらい)

 本講義では、重要な(裁)判例を題材に、1・2年次に学んだ刑法総論・刑法各論について、より深く学んでいきます。秋期の「刑法特講Ⅱ」では、刑法各論の重要論点に関する(裁)判例を中心に扱います。

授業の到達目標

①刑法各論に関する主要な論点について、(裁)判例の内容を踏まえながら説明できる。
②刑法各論に関する最新の論点について、私見とその論拠を述べることができる。

成績評価の方法および基準

 学期末試験(90%)および授業への貢献度(10%)によって評価します。授業への貢献度については、授業態度や担当教員からの質問への応答などをもとに判断します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『刑法各論判例50!』十河太朗=豊田兼彦=松尾誠紀=森永真綱有斐閣
教科書『刑法判例百選Ⅱ〔第7版〕』山口厚=佐伯仁志〔編〕有斐閣
教科書『判例プラクティス刑法Ⅱ 各論』成瀬幸典=安田拓人=島田聡一郎〔編〕信山社
教科書『ケースブック刑法〔第3版〕』岩間康夫=塩見淳=小田直樹=橋田久=髙山佳奈子=安田拓人=齊藤彰子=小島陽介有斐閣
参考文献『よくわかる刑法〔第3版〕』井田良=佐藤拓磨〔編著〕ミネルヴァ書房

準備学修の内容

 毎回授業の最後に翌週の授業の内容を予告しますので、上記教科書の該当箇所(特に、事案の概要)を読んで予習してきてください。刑法各論について簡単に復習したいという人には、上記参考文献の該当箇所を一読することをお勧めします。

その他履修上の注意事項

・「刑法各論I・Ⅱ」をすでに履修済みであることを前提に授業を進めます。
・授業では、レジュメを配布します。
・六法を毎回必ず(!)持参してください(小型のもので構いません)。
・質問や相談は授業後の休み時間に受け付けます。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション 春期の復習|刑法各論の全体像
第2回生命・身体に対する罪① 生命の保護(胎児性致死傷|殺人罪と自殺関与罪)
第3回生命・身体に対する罪② 身体の保護(暴行によらない傷害|同時傷害の特例)
第4回自由・名誉に対する罪① 略取・誘拐罪|住居侵入罪
第5回自由・名誉に対する罪② 名誉毀損罪|業務妨害罪
第6回自由・名誉に対する罪③ 強制わいせつ罪|補論:性犯罪に関する近時の法改正
第7回財産に対する罪① 窃盗罪
第8回財産に対する罪② 強盗罪
第9回財産に対する罪③ 詐欺罪
第10回財産に対する罪④ 横領罪・背任罪
第11回財産に対する罪⑤ 盗品関与罪|毀棄・隠匿罪
第12回社会的法益に対する罪① 公共の安全に対する罪(放火の罪)
第13回社会的法益に対する罪② 公共の信用に対する罪(文書偽造の罪)|風俗に対する罪(わいせつ電磁的記録送信頒布罪)
第14回国家的法益に対する罪 国家の作用に対する罪(公務執行妨害罪|賄賂の罪)
第15回秋期のまとめと期末試験