日本経済入門Ⅰ
担当者岡本  勉教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [経営学科]
科目ナンバリングECP-101

授業の概要(ねらい)

 この講義を取る君は、入学したばかりの大学1年生です。
 1年生といっても、社会的には、大学生は大人とみなされます。もう高校生ではありません。
 大学生は、大学生として、一人前の考え方や行動が必要になります。
 この講義を取る君は、経済学部の学生です。経済学についての基礎的な知識と、経済に関する君なりの考え方を求められます。
誰かと話をしていて、君が大学の経済学部の学生だと知ると、相手は、日本経済の現状や、アベノミクスについて質問してくるかもしれません。
そのとき、「私、難しいことはよく知らないんです」と答えるのはカッコ悪いでしょう。
 この講義は、経済の基礎、とくに、日本経済の過去、現在を学び、将来を展望するのが、狙いです。
 大学の経済学部の学生としてはずかしくない知識と考え方を学ぶ。それが、この講義の狙いです。
 経済をしっかり学ぼう、経済学を勉強しようという姿勢を持った君を歓迎します。

授業の到達目標

 この講義は、春学期のⅠと、秋学期のⅡに分かれます。
 春学期のⅠは、大学の経済学部に入学したばかりの君に、経済とくに日本経済の基礎的な知識を学んでもらう入門編です。
 「そうか、経済って、こういうことだったのか」と分かってもらえるところを、
春学期のⅠでは、目指します。

成績評価の方法および基準

 講義形式ではありますが、できるだけ、質疑をたくさん取り入れたいと思います。
 質疑だけではなく、小テストも何回か考えています。
 講義の最終回には講義内試験をします。
 そうしたものの総合評価で、成績を決めます。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 教科書は定めませんが、新聞、テレビ、あるいはネットでもかまいませんが、日々のニュースを、しっかりウオッチしてください。


参考文献

準備学修の内容

 経済は、政治、国際、社会のすべての分野に関係してきます。経済以外のあらゆるニュースに関心を持ってください。
 君は、いま、ニュースの渦巻く世界で生きています。いま、日本と世界で、何が起きているのか、日々のニュースにしっかり関心を持ってください。

その他履修上の注意事項

 この講義のためのノートを一冊、用意してください。
 A4サイズのノート、いわゆる大学ノートを用意してください。 小さなノートではなく、大きなノートを使いましょう。
講義の内容を、しっかりと、ノートに取ってください。
 小テストをすることがありますから、その場合に備えて、講義では必ず、鉛筆(シャープペンシルでもかまいません)と消しゴムを持って来てください。

授業内容

授業内容
第1回 初回はガイダンスです。
 講義の進め方、大学での心構えなどを、説明します。

第2回いまの日本経済の地位
 2019年の日本は、世界経済でどんなポジションにあるでしょうか。
 各国の経済の大きさを比べるには、どうすればいいでしょうか。
 日本は、実は、GDPで見て、いまも世界第3位の経済大国です。
 では、GDPとは何でしょうか。
 世界における日本の位置を勉強します。
第3回日本経済が最強だったころ。
  1980年代、日本経済は世界最強に近い状態でした。
  そのころ、どんなことが起きていたのかを学びます。
第4回経済学部の学生として不可欠な知識
 経済学とほかの学問の違いを取り上げます。
 社会科学では、経済学のほかに、法学、社会学、歴史学、文学などがあります。
 一方では、物理学、化学、生物学からなる自然科学があります。
 独自のポジションとして、数学があります。
 経済学部の学生として、そうした学問にどう付き合えばいいでしょうか。
第5回株価の見方
 東京には東京証券取引所があり、毎日、多くの企業の株式が取引されています。
 株式とは何か。株価はどうやって見るのかなどを学びます。
第6回日本とアメリカ、中国
 世界の中で、経済規模の大きい国は、順番に、1位アメリカ、2位中国、3位日本となっています。4位がドイツです。
 日本はアメリカ、中国につぐ地位にあります。
 アメリカ、中国との経済関係は、どうなっているのかを学びます。

第7回ケインズ
 現在の資本主義の理論的な基礎を作ったのは、イギリスの経済学者ケインズです。聞いたことありますか?
 経済学の巨人ケインズの理論のごく初歩を取り上げます。 
 そして、資本主義と社会主義の違いについて考えます。

第8回円ドル相場
 NHKのニュースで、最後に必ず、その日の円ドル相場の動きが報じられます。円ドル相場を、正式には、外国為替相場といいます。
 どんな国にとっても、貿易をする限り、外国為替相場は大変重要な役割を果たします。
 個人にとっても、海外旅行をすると、円ドル相場が重要な意味を持ちます。
 さて、円ドル相場は、どうやって決めるのでしょう。
第9回日本経済の歴史 戦前まで
 いまの日本経済を知るには、これまでの日本経済を知ることが不可欠です。
 今回は、太平洋戦争が始まるまでの日本経済について勉強します。
第10回日本経済の歴史 1945年から1960年まで
 太平洋戦争が終わり、日本は、焼け野原から劇的な復興を遂げます。
 復興する日本経済を学びます。
第11回高度成長始まる 第一次高度成長
 1960年代から、日本は、高度成長を始めます。
 1964年の東京五輪までを、第一次高度成長と呼びます。
 1964年の東京五輪が終わり、今度は、第二次高度成長が始まりました。
第12回通貨ショックと石油ショック
 高度成長も、いずれは、終わります。
 日本にとって、大きな転機となったのは、1973年です。この年、国際金融の大変動があり、それがニクソンショックと呼ばれます。
 続いて、原油価格が急騰する石油ショックというものがありました。
 これで、日本経済は新たな局面を迎えます。
 その転機について学びます。
第13回1970年代の日本経済
 ニクソンショック、石油ショックの転機を経て、日本経済は再び、成長を始めます。
 1970年代、とくに70年代後半には、日本経済は再び、元気になります。

第14回1980年代の日本経済
 続く1980年代には、日本経済は、本当に元気になります。
 80年代の日本経済は、アメリカ経済をおびやかす存在になりました。
 世界最強をうたわれた80年代の日本経済を勉強します。
第15回最終回には、講義の中で、試験をします。