不動産法Ⅱ
担当者羽生 明彦
単位・開講先選択  2単位 [法律学科 2017年度以前]
科目ナンバリングCIL-310

授業の概要(ねらい)

 不動産を取巻く各種権利を中心題材にします。民法は全般に亘って講義をしますが、賃借権等の不動産利用権、借地借家法等に関する法律の理解を目標とします。
 また、不動産登記法等を中心とした手続法の理解も重要であり、登記簿等や建物明渡し請求等の不動産に関する訴訟の実例を挙げながら講義を進めます。特に不動産登記簿の解読法については、必ず身につけてもらえれば幸いです。講義内容が机上の空論にならないように取引での実例を例示し、法律の実務運用にも理解が及ぶよう、学習していきましょう。
 なお、講義を聴くという「受動的」な姿勢だけではなく、学生同士のディスカッションや1つの課題に取り組み、「主体的」な学習意欲を向上させることも法律を理解する重要な手段となります。
 法律を学ぶ者として常に六法を開くということが身に付くよう、授業には必ず六法(有斐閣から発刊されているポケット六法 1,900円+消費税)を持参して下さい。授業の中で条文の解説の際には六法を使用します。
 

授業の到達目標

①法的根拠・裏付けを持って売買契約書や賃貸借契約書等の法律文書を説明できる。
②あいまいな知識ではなく、常に六法を引いて条文を確認する。

成績評価の方法および基準

(1)課題レポート 20%
(2)小テスト   30%
(3)考査試験   50%
(4)ディスカッションへの参加意欲(相互評価等により5%以内で加算可)
考査試験は、15回の講義終了の翌週に実施します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『不動産法の理論と実務』改訂版澤野順彦商事法務 4,700円+消費税(予価)
必ず大学内の書店等で購入して下さい。
教科書いずれもジュンク堂、紀伊国屋書店等大手書籍店を通じて取り寄せることがベターです。
参考文献『不動産登記を見る・読むならこの1冊』近藤 誠自由国民社 1,800円+消費税(予価)

準備学修の内容

 予習は次回の範囲を指定しますので、必ず1回は読んできて下さい。予習なしですと授業の内容を把握することが難しくなります。
①課題レポートの作成(2回)
②配布レジュメ・資料や参考文献の読み込み
③授業内容に関する資料や文献の読み込み

その他履修上の注意事項

①授業には必ず六法を持参して下さい。授業では必ず六法を開きます。
②欠席及び就活等の公欠は、大学の規定に従います。
③必ず授業開始時には着席して下さい。
④私語・飲食は厳禁です。他の学生の迷惑になる様な行為はつつしみ、場合によっては強制退室させます。
⑤テキスト以外で準備学習に必要な参考文献等は、授業内で配布・紹介します。 

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション、不動産法概略・概念
第2回物権その1
・不動産物権
・物権変動
第3回物権その2
・物権変動
・課題レポート第1回目配布
第4回実例:登記簿を読む(第1回)
・課題レポート第1回目提出
第5回不動産取引その1
・課題レポート第1回目講評
・権利能力
・法律行為
第6回不動産取引その2
・代理
第7回不動産取引その3
・契約
第8回不動産取引その4
・売買
・課題レポート第2回目配布
第9回用益物権と債権的利用権
・課題レポート第2回目提出
第10回担保物権
・課題レポート第2回目講評
第11回借地借家法
・小テスト
第12回借地借家法
・小テスト講評
第13回建物明渡等請求訴訟の実務
実例:登記簿を読む(第2回)
第14回アメリカの一部の州及び東南アジアの不動産法概説
第15回 まとめ