担当者 | 宇多 浩教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [外国語研究科 超域文化専攻] | |
科目ナンバリング |
人間とはどのような存在か? 人間の起源は何か? 人間を「人間」たらしめる特徴はなにか?
伝統的に、西洋哲学は「人間」についてこのような問いを探究してきました。そこで授業では、ラントマン著『哲学的人間学』に即しながら、古代から現代にかけての西洋の人間観を探究していきたいと思います。後期の「超域思想特論Ⅱ」では、19世紀以降の進化論的な人間観からはじめ、20世紀以降の「哲学的人間学」の展開をたどっていきます。
なお、この授業は少人数であることを踏まえ、講義形式ではなく、文献講読とディスカッションを中心とした授業とします。
・テクストの各章を読解し、それぞれの時代の人間観の特徴を把握できる。
・授業で学習したさまざまな人間観を踏まえ、それらに対して批判的な視点で自分の見解を表明できる。
文献の内容理解と平常点(積極的な参加度)によって評価する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『哲学的人間学』(第3版) | ミヒャエル・ラントマン | 新思索社 |
参考文献 |
授業までに文献の該当箇所よみ、必要に応じて内容をまとめる。
授業では文献の読解を重視します。また、ほぼ毎回の出席が求められます。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス |
第2回 | 進化論における人間観 (1) 進化説と自然主義について |
第3回 | 進化論における人間観 (2) ダーウィニズムにおける人間観 (1) |
第4回 | 進化論における人間観 (3) ダーウィニズムにおける人間観 (2) |
第5回 | 実存主義 (1) サルトルの議論に即しながら、実存主義における人間観を考察する。 |
第6回 | 実存主義 (2) 引き続き、サルトルの議論に即しながら、実存主義における人間観を考察する。 |
第7回 | シェーラーの人間学 (1) シェーラーの『宇宙における人間の地位』に即しながら、シェーラーの人間観を概観する。 |
第8回 | シェーラーの人間学 (2) 引き続き、シェーラーの『宇宙における人間の地位』に即しながら、シェーラーの人間観を概観する。 |
第9回 | ゲーレンの人間学 (1) ゲーレンの『人間』に即しながら、ゲーレンの人間観を概観する。 |
第10回 | ゲーレンの人間学 (2) 引き続き、ゲーレンの『人間』に即しながら、ゲーレンの人間観を概観する。 |
第11回 | ボルトマンの人間学 ― ボルトマンの『人間はどこまで動物か』に即しながら、ボルトマンの人間観を概観する。 |
第12回 | 「世界開放性」としての人間 (1) ― ユクスキュルの「環世界論」について概観するとともに、そこから見いだされる「世界開放性」としての人間観について考察する。 |
第13回 | 「世界開放性」としての人間 (2) ― 引き続き、ユクスキュルの「環世界論」について概観するとともに、そこから見いだされる「世界開放性」としての人間観について考察する。 |
第14回 | 自己創造としての人間 ― 「文化の創造者」としての人間観について考察する。 |
第15回 | 授業のまとめ |