担当者 | 宇多 浩教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [外国語研究科 超域文化専攻] | |
科目ナンバリング |
人間とはどのような存在か? 人間の起源は何か? 人間を「人間」たらしめる特徴はなにか?
伝統的に、西洋哲学は「人間」についてこのような問いを探究してきました。そこで授業では、ラントマン著『哲学的人間学』(翻訳)に即しながら、古代から現代にかけての西洋の人間観を探究していきたいと思います。前期の「超域思想特論Ⅰ」では、おもにユダヤ・キリスト教を背景にもつ「宗教的人間観」からはじめ、ついで古代~近代の「理性的人間観」について考察する予定です。なお、この授業は少人数であることを踏まえ、講義形式ではなく、文献講読とディスカッションを中心とした授業とします。
・テクストの各章を読解し、それぞれの時代の人間観の特徴を把握できる。
・授業で学習したさまざまな人間観を踏まえ、それらに対して批判的な視点で自分の見解を表明できる。
文献の内容理解と平常点(積極的な参加度)によって評価する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『哲学的人間学』(第3版) | ミヒャエル・ラントマン | 新思索社 |
参考文献 |
授業までに文献の該当箇所を読み、必要に応じて内容をまとめる。
授業では文献の読解を重視します。また、ほぼ毎回の出席が求められます。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス |
第2回 | 人間学について (1) 人間学について。哲学的人間学とはどのようなものかについて概説する。 |
第3回 | 人間学について (2) 哲学的人間学の系譜を古代から現代まで通史的にたどる。 |
第4回 | 人間学について (3) 現代の人間学を促した動機について、シェーラーの議論に即しながら考察する。 |
第5回 | 宗教的人間学 (1) 神の創造説におけるユダヤ・キリスト教的な人間観について |
第6回 | 宗教的人間学 (2) 原罪説における宗教的人間観 |
第7回 | 宗教的人間学 (3) 神中心主義と人間中心主義 |
第8回 | 宗教的人間学 (4) 不死の信仰について |
第9回 | 理性的人間学 (1) 古代ギリシアにおける「理性」を中心とする人間観について |
第10回 | 理性的人間学 (2) ストア派の思想に即しながら、世界理性と人間理性について考察する。 |
第11回 | 理性的人間学 (3) 理性と自然の二元論、心身二元論について |
第12回 | 理性の退位 (1) 理性的人間観から非理性的人間観への移行について |
第13回 | 理性の退位 (2) 唯物論と機械論について |
第14回 | 理性の退位 (3) 生物学主義、ショーペンハウエルとマルクス |
第15回 | 授業のまとめ |