民法Ⅱ
担当者李  采雨教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [経済学科]
科目ナンバリングCIL-202

授業の概要(ねらい)

 私たちは、社会生活を営みながら、意識しないうちに法律関係を結んでいる。バスや電車に乗る、コンビニで飲み物を買う、友達とランチをたべる、治療のために病院に行く、などのいろいろな契約を結んでいる。さらに、ある程度法的効果を意識しながら、賃貸契約や売買契約を締結する場合もある。しかし、すべての契約が予想のとおりに進むわけではない。民法知識は、このように不意を打つ状況に遭った場合に、自分の権利を守る手段でもある。したがって、本講義では、コモンセンスとしての民法を学ぶことを目的とする。

授業の到達目標

 民法は、「総則、物権法、債権法、家族法」に分けることができる。単一法律としても一番大きいボリュームを誇る大法典である。したがって、それぞれの条文を吟味しながら、学ぶことはできない。本講義では、このような時間的制約から、大学の専門学問としての民法ではなく、社会生活を営むための「一般常識としての民法」を学ぶことを目標とする。

成績評価の方法および基準

試験:100%、定期試験によって評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『リーガルベイシス民法入門[第3版]』道垣内弘人日本経済新聞出版社
参考文献民法(全)潮見佳男有斐閣

準備学修の内容

 本講義を理解するために、予習は不可欠である。講義の終了時には次回の範囲を告知するので、予習の上で講義に臨むのが望ましい。最後に、法律用語は一般用語とは異なり、重要な意味合いを内包しているので、学習の際には『法律用語辞典〔第4版〕』(有斐閣、2012年)、『法律学小辞典〔第5版〕』(有斐閣・2016)などを参照し、正確な意味を把握しておく。

その他履修上の注意事項

 上記の教科書は必修ではなく、参考書として扱うので、自分に合う体系書および教科書を持参することも可能である。そして、講義中、法律条文を参考とする場合が多いので、できる限り、最新の六法を必携する。スマホやノートパソコンのような電子媒体も認めるが、可読性のために紙媒体をすすめる。また、学習に無関係な電子機器の操作や私語は厳禁である。

授業内容

授業内容
第1回「民法Ⅰ」の復習、債権の回収Ⅰ
第2回債権の回収Ⅱ
第3回物権とは何か
第4回不動産の物権変動
第5回動産の物権変動
第6回所有権と占有
第7回用益物権(地上権、地役権、永小作権、入会権)
第8回抵当権Ⅰ(抵当権の意味と成立)
第9回抵当権Ⅱ(抵当権の実行と消滅)
第10回法定担保物権(留置権、先取特権)
第11回不法行為Ⅰ(不法行為とは何かおよびその要件)
第12回不法行為Ⅱ(不法行為の効果および特殊不法行為)
第13回結婚と離婚
第14回遺言と財産の相続
第15回理解度の確認