東洋史籍講読3-Ⅳ
担当者田中  剛教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [史学科]
科目ナンバリングHAA-406

授業の概要(ねらい)

本授業は旅行記などの読解を通して、内陸アジア史に関する基礎知識を取得する。私たちが日本のことを知ろうと思えば、何よりも日本語史料が大切であるように、内陸アジアの歴史を理解するには、モンゴル人たち騎馬遊牧民が自ら残した史料によって研究することが重要であることは言うまでもない。ただ、口承文芸の伝統をもつ騎馬遊牧民が自分たちのできごとを書き留めた史料となると、それほど多く残されている訳ではない。しかし、高い山脈と高原、広大な草原と沙漠を擁する内陸アジアには、19世紀末から20世紀初めにかけて、外国人が競って足を踏み入れた。探検家、測量隊、考古学者、宗教家、スパイ・・・彼らが残した旅行記は、ときに断片的であったり、誤認を含んだりしながらも、同時代の内陸アジアについて多くの情報を提供してくれる。本授業ではテキストの講読を通して史料の読解力を養成するとともに、内陸アジアに暮らす遊牧民やオアシス住民の社会と歴史について理解を深める。なお、受講者の状況によって、内容の一部を変更することもある。

授業の到達目標

・史料の基本的な読解力を身につける。
・内陸アジア史に関する基礎知識を得る。

成績評価の方法および基準

・授業中の発表内容(口頭報告、レジュメ)50%
・授業参加度(読解力、質疑、授業態度など)50%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書・授業中に適宜、配布する。
参考文献『中央ユーラシア史 (新版 世界各国史)』・小松久男編山川出版社
参考文献『中央ユーラシアを知る事典』・小松久男、宇山智彦、堀川徹、梅村坦、帯谷知司編平凡社
参考文献『中央ユーラシア史研究入門』・小松久男、荒川正晴、岡洋樹編山川出版社
参考文献『二〇世紀満洲歴史事典』・貴志俊彦、松村史紀、松重充浩編吉川出版社
参考文献『岩波現代中国事典』・天児慧岩波書店
参考文献『角川世界史辞典』・西川正雄角川書店
参考文献・参考文献は上記文献のほか授業時に紹介する。

準備学修の内容

・次回の講読部分を辞書・事典・地図などを使って調べてくる。
・前回の講読部分の現代語訳、注釈をまとめておく。

その他履修上の注意事項

・テキストをしっかりと読み、辞書をこまめに引いて予習すること。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス
第2回内陸アジア史の概説
第3回テキストの講読1
第4回テキストの講読2
第5回テキストの講読3
第6回テキストの講読4
第7回テキストの講読5
第8回テキストの講読6
第9回テキストの講読7
第10回テキストの講読8
第11回テキストの講読9
第12回テキストの講読10
第13回テキストの講読11
第14回テキストの講読12
第15回まとめ