担当者 | 山口 仁 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [スポーツ医療学科] | |
科目ナンバリング | SOC-104 |
人間とは「考え」「意識」を持ちながら活動する存在である。人々の間で共有された意識は、社会意識・市民意識となり、ときには社会を動かす/動かしてしまうこともある。一方、社会の変動によって人々の共有している意識もまた大きく変化する。近代社会においては、人々の意識の共有に大きな役割を果たしているのがマス・メディアをはじめとするメディアである。この授業では、戦後日本社会の市民意識がメディアによってどのように形成され、ときに社会を動かしてきたのか、具体的事例に即して説明していく。
現代社会における社会意識とメディアに関する諸問題を、関連する分野の概念やモデルを用いて所定の時間内に一定量で論述することができること。
授業内レポート(10%)、期末試験(90%)
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | 『戦後日本のメディアと市民意識』 | 大石裕編 | ミネルヴァ書房、2012年 |
参考文献 | 『戦後日本のメディアと原子力問題』 | 山腰修三編 | ミネルヴァ書房、2017年 |
授業中に次回テーマについて指示するので、それに関して予習してくること。
講義中、他者の権利を侵害したとみなされる学生、もしくは受講態度に甚だしい問題がある学生に対しては退出を命じることがあるので注意すること。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 導入:意識とコミュニケーション |
第2回 | 大きな社会と国民国家 |
第3回 | 国民国家の諸形態:統治機構と文化共同体 |
第4回 | メディアと市民意識:メディア政治とメディア・ナショナリズム |
第5回 | 戦後日本の社会理論における権力主体とメディア(1):大衆社会論、管理社会論、消費社会論 |
第6回 | 戦後日本の社会理論における権力主体とメディア(2):現代社会の権力 |
第7回 | ウェブにみられるオーディエンスの活動と公共性 |
第8回 | ウェブにみられるオーディエンスがもたらす社会問題 |
第9回 | 意識の中に引かれる境界線とメディア①:「われわれ」と「かれら」の境目 |
第10回 | 意識の中に引かれる境界線とメディア②:沖縄問題を事例に |
第11回 | 意識の中に引かれる境界線とメディア③:「正常」と「逸脱」の境目 |
第12回 | 意識の中に引かれる境界線とメディア④:変化する「社会問題」 |
第13回 | 意識が結び付ける社会現象:社会問題はどう解釈されるのか?戦後日本の原子力政策を事例に |
第14回 | 意識が世の中を変える/変えてしまう時代:ポピュリズム政治とメディア |
第15回 | 総括・ふりかえり |