比較産業論特講Ⅰ
担当者江本 伸哉
単位・開講先選択  2単位 [経済学研究科 経営学専攻]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

 産業、企業についての時事的な問題を採りあげて、その問題が生じた根本的な原因や背景を多角的な視点から学びます。具体的には、関連する新聞・雑誌記事、テレビ番組、評論、論文、統計資料などに基づき、その問題を取り巻く利害関係、産業構造、産業組織、国際経済関係上の意味について理解を深めます。さらに、こうした問題を解決するために産業・企業が採るべき戦略、政府が採るべき政策を教員とともに考えます。
 経済のグローバリゼーションが進む中で、産業、企業は国際的な政治・経済情勢と無関係では存在できなくなっています。産業、企業に関する問題は、一見してある国・地域に特有の問題のように見えても、その背景には、より普遍的な問題、国際的な事情が隠れている場合がほとんどです。このような問題を理解するには、他の国の経済事情、産業・企業動向と比較して考える必要があります。
時事的なテーマを取り扱うため、教科書は特に指定せず、随時プリントを配布します。参考書は必要に応じて随時、授業中に紹介します。授業についての質問、意見、感想、要望などがあれば、毎回「ミニッツペーパー」(MP)に書いて出してください。それらに対する私なりの回答を「MP通信」にまとめて、次の授業の時に配ります。双方向の授業を目指したいと思います。

授業の到達目標

①産業、企業についての時事的な問題を多角的、国際的な視点から考える力をつける。
②産業、企業についての文献、資料、統計を理解する能力を高める。
③産業、企業についての諸問題を解決するため、企業の戦略、政府の政策を立案する能力をつける。

成績評価の方法および基準

①ミニッツペーパー(MP)点60%(MP1回4点×15回=60点、公欠の場合は2点)
②期末レポート40%
③MPにおいて鋭い質問、なるほどという意見、感想、要望については、①②とは別に特別加算(10~30点)あり。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献

準備学修の内容

①『日本経済新聞』を毎日読みこなす習慣をつけることを強くお勧めします。紙の新聞でも電子版でも構いません。
②雑誌では『日経ビジネス』『週刊東洋経済』『週刊ダイヤモンド』『プレジデント』など経済誌にも目を通しましょう。
③テレビではテレビ東京の『ワールドビジネスサテライト」「ガイアの夜明け」「カンブリア宮殿」、NHKの「日曜討論」「NHKスペシャル」などの経済番組を観ると、問題をより具体的に、視覚的に理解できます。

その他履修上の注意事項

①出席が3分の2(原則10回)未満の場合は、単位を与えません。公欠の場合は1か月以内に届けを出してください。
②私語、スマホ操作、飲食は原則禁止です。注意しても改めない場合は退場となり、MP点4点を失うことになります。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス(江本自己紹介、授業の進め方、約束事、評価方法など)
(なお、【第2回】以降は取り上げる分野の例示です。その時々のホットな産業・企業問題を採り上げるため、内容は変動することになります。)
第2回文献・情報収集の方法を学ぶ(日経テレコン、各種勉強会など)
第3回自動車産業に関する時事的な問題を選び、その根本的な原因と背景について考える
第4回電機産業に関する時事的な問題を選び、その根本的な原因と背景について考える
第5回ICT(情報技術)産業に関する時事的な問題を選び、その根本的な原因と背景について考える
第6回鉄鋼産業に関する時事的な問題を選び、その根本的な原因と背景について考える
第7回化学産業に関する時事的な問題を選び、その根本的な原因と背景について考える
第8回造船産業に関する時事的な問題を選び、その根本的な原因と背景について考える
第9回機械産業に関する時事的な問題を選び、その根本的な原因と背景について考える
第10回日用品産業に関する時事的な問題を選び、その根本的な原因と背景について考える
第11回航空・宇宙産業に関する時事的な問題を選び、その根本的な原因と背景について考える
=期末レポート出題
第12回流通産業に関する時事的な問題を選び、その根本的な原因と背景について考える
第13回サービス産業に関する時事的な問題を選び、その根本的な原因と背景について考える
第14回レジャー産業に関する時事的な問題を選び、その根本的な原因と背景について考える
第15回まとめ
=期末レポート提出締切