担当者 | 中田 好泰 | |
---|---|---|
単位・開講先 | 選択 2単位 [法律学科 2017年度以前] | |
科目ナンバリング | CIL-326 |
本授業は、民法各分野の知識を基礎にして教科書の設問を検討することにより、事例を分析する能力を高め、公務員試験など各種資格試験に対応できる力を養うことを目的としています。
分野としては専ら債権総論を取り上げます。
授業では、基礎的な知識を確認し、論述の組立てを板書して理解を深めていきます。
実際の民事裁判や弁護活動の模様についても適宜言及します。
公務員試験などの各種資格試験に対応できる知識を確認し事案分析能力を養うこと。
具体的な事例に対し、条文や原理原則を当てはめて解決する能力を高めること。
定期試験(100%)
試験に際しては、教科書・参考書・ノート類・六法などの持ち込みを許可します。
試験の形式は、①知識を確認する正誤問題(4問~5問)、②簡潔な事例問題(1問)を出題します。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | 『Law Practice民法Ⅱ【債権編】』(第4版) | 千葉恵美子・潮見佳男・片山直也編 | 商事法務 |
参考文献 | 『民法判例百選Ⅱ債権〔第8版〕』(2018) | 中田裕康・潮見佳男・道垣内弘人編 | 有斐閣 |
教科書は、具体的な事例を設定して解説を行う形式でまとめられています。
事前に、事例の中でポイントと思われる箇所をノートに抜粋し、解説に関しても同様に簡潔なまとめを作成することが肝要です。
授業中は、基礎的な知識の確認や論述の組立てを板書します。板書内容を事前の抜粋やまとめと比較することで、より一層事案に対する理解が深まるものと考えます。
民法分野のうち担保物権法が特に密接に関係するので知識の再確認が必要です。
各種資格試験への対応を念頭においていますが、事例分析力の向上を目指しますので、法的感覚を磨くことを目標とする学生諸君の参加も希望します。
教科書の重要な箇所については授業中に適宜言及します。その点のチェックと授業中の板書を記載したノートで定期試験に対応できるよう配慮しています。その点に留意して授業に臨まれることが肝要です。
回 | 授業内容 |
---|---|
第1回 | ガイダンス (授業の進め方、民法の事例問題への対応、試験等について説明をします) |
第2回 | 事情変更の原則 (事情変更の原則の意義~事情変更の原則の適用) |
第3回 | 契約交渉の一方的破棄 (契約交渉の一方的破棄に対して課される責任~責任が認められた場合の事後処理) |
第4回 | 安全配慮義務違反 (責任追及の法的構成~安全配慮義務違反の損害賠償の法的効果) |
第5回 | 種類債務の履行の提供と受領遅滞 (受領遅滞と契約解除~種類債務の特定と危険負担) |
第6回 | 債権者代位権① (債権者代位制度の意義~債権者代位制度の機能) |
第7回 | 債権者代位権② (債権者代位権の要件~債権者代位権の効果) |
第8回 | 財産処分行為と詐害行為取消権 (責任財産の範囲~詐害行為の類型~取消しの範囲及び取戻しの方法) |
第9回 | 連帯債務① (連帯債務の成立・態様・効力~連帯債務の相続~連帯債務者間の求償) |
第10回 | 連帯債務② (連帯債務者の1人に対する免除の効力~連帯債務者の1人による相殺等) |
第11回 | 預金者の確定 (預金債権の帰属~従来の判例~最高裁判例~普通預金と定期預金~預金預入時の本人確認) |
第12回 | 表見受領権者に対する弁済 (表見受領権者に対する弁済~表見受領権者の意義~改正民法478条の射程の拡張) |
第13回 | 相殺契約 (相殺にかかわる合意~相殺契約の実際上の機能~相殺契約と第三者) |
第14回 | 総復習① |
第15回 | 総復習② |