担当者 | 平岡 克行教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [法律学科 2017年度以前] | |
科目ナンバリング | CIL-211 |
本授業では、商法の基礎及び商法総則の規定に関して講義を行います。
企業がその事業活動の一環として様々な商取引を行う場合、当該取引に民法のルールが適用されてしまうと、商取引に必要な簡易・迅速性、定型性が損なわれてしまうことがあります。商法は商取引の様々な要請に応じて、民法の原則を修正している法律です。
商法総論Iでは主に、商行為を業として行う「商人」を対象とした、商法総則の規定について取り扱います。具体的には、①商法の意義とその適用範囲・他法との関係、②商人・商行為概念、③商業登記の効力、④商号の保護、⑤商業使用人・代理商、等を扱います。商法総則の内容は会社法総則で学ぶ事項と共通する部分があります。本講義では会社法の規定についても適宜取り扱います。
①商法及び商取引に関するその他の法律問題について基礎的な事項を理解し、説明できるようにすること。
②具体的な事案に関して、法律の適用・解釈上問題となる点を正しく指摘し、その点について判例・学説・自身の見解を説明できるようにすること。
学期末の試験によって成績を評価する(100%)。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『商法総則・商行為法』 | 北村雅史編 | (法律文化社、2018年) |
参考文献 | 『商法(総則・商行為)判例百選(第5版)』 | 江頭憲治郎=山下友信編 | (有斐閣、2008年) |
商法は商取引における様々な要請に配慮し、民法の特則を数多く定めています。ただ単に商法の知識を覚えようとするのではなく、商法がなぜ特別なルールを設けたのか、民法の原則と比較しながらその趣旨を把握することが重要です。
授業をよく聞いて基本的な内容を理解すると同時に、テキストや配布した資料を十分に読み返して復習し、必要な知識を定着させるようにしてください。
・予め民法の知識(特に総則・債権に関して)を習得しておくことが望ましいですが、必要な事項は講義中に説明します。
・授業中の私語や、他の受講生の迷惑になる行為は厳禁です。
・商法総論I(総則)を受講すれば、商法総論II(商行為)も学修しやすくなります。両科目とも商法及び商取引に関する他の法律の重要事項を取り扱っているため、併せて受講することを勧めます。
・なるべく六法を持参すること。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス |
第2回 | 商法の意義 (商法の特色・法源、商法と他の法令の関係) |
第3回 | 商人・商行為概念① (商人及び商行為概念とその意義) |
第4回 | 商人・商行為概念② (商人資格の得喪、営業能力) |
第5回 | 商業登記① (商業登記の意義、商業登記の手続、会社法との関係) |
第6回 | 商業登記② (登記の効力、不実登記) |
第7回 | 商号① (商号の意義、商号権、商号の保護) |
第8回 | 商号② (商号の譲渡、名板貸) |
第9回 | 営業譲渡 (営業所、営業譲渡) |
第10回 | 商業帳簿① (企業会計法、商業帳簿の種類、会社法との関係) |
第11回 | 商業帳簿② (一般に公正妥当と認められる会計の慣行、商業帳簿の保存と提出) |
第12回 | 商業使用人① (支配人の意義、支配人の義務、支配人の代理権、会社法との関係) |
第13回 | 商業使用人② (表見支配人、その他の商業使用人) |
第14回 | 代理商 (代理商の意義、代理商の権利・義務) |
第15回 | まとめ ※上記はあくまで予定であり、進捗状況に応じて変更する可能性があります。 |