文化人類学Ⅰ
担当者渡部 瑞希教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [資格科目]
科目ナンバリングCUA-101

授業の概要(ねらい)

 グローバル化が進む今日、我々は、自身とは全く異なる文化や慣習をもった人びとと接しうまく付き合っていく必要があります。他者の文化や慣習は、好奇心をそそられるものも多いですが、それらは同時に、驚愕や嫌悪の対象にもなりえます。文化人類学は、そうした一見、理解不能な「異質な他者」の文化や生活を研究することで、我々の常識や「当たり前」を疑い、文化の多様性を許容しようとする学問です。
 そこで本講義では、文化人類学の基本的な視点を学習したうえで、姻戚・親族、ジェンダー、セクシュアリティ、宗教や儀礼など、さまざまなトピックに添って人間の多様性を理解していきます。

授業の到達目標

・自己の考え方・視点を絶対視することなく、常に物事を客観的に見る視野を養う
・文化の多様性について自分なりの意見をもてるようになる
・偏見を排し、異文化理解のセンスを磨く

成績評価の方法および基準

平常点30点(受講態度10%、コメントペーパーと事前学習 20%)
試験 70%(講義内の小テスト 30%、期末試験 40%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献綾部恒雄他2017『よくわかる文化人類学』ミネルヴァ書房祖父江孝男2001『文化人類学入門』中公新書

準備学修の内容

・授業でとりあげるテーマに関連する資料を、事前・事後学習として読む(→理解度が変わります)。
・講義後にコメントペーパーor課題or小テストの提出を求めます

その他履修上の注意事項

・講義形式の授業です。講義の内容を自身の日常生活に則して捉えなおすことで、より一層理解が深まります。異文化の世界に触れながら、ぜひ、自分自身についても深く考察してみてください。当然のことながら私語は厳禁

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス
第2回文化人類学の視点①―文化とは何か?
第3回文化人類学の視点②―エスノセントリズムと文化相対主義
第4回婚姻・家族①―婚姻のシステム、生殖のコントロール、近親相姦の禁忌
第5回婚姻・家族②―人以外の”何か”と結婚する
第6回ジェンダーとセクシュアリティ①―男と女の諸問題
第7回ジェンダーとセクシュアリティ②―男と女以外の諸問題
第8回宗教と信仰①―アニミズム、一神教と多神教
第9回宗教と信仰②―妖術、呪術、シャーマニズム
第10回儀礼①―通過儀礼、儀礼で人間が経験していること
第11回儀礼②―祭祀、葬送儀礼、死生観
第12回経済と社会秩序①―人間関係を紡ぐメカニズム(贈与交換と互酬性
第13回経済と社会秩序②―市場交換とモラリティ
第14回総括と試験対策
第15回まとめと試験