日本史籍講読3-Ⅳ
担当者深谷 幸治教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [史学科]
科目ナンバリングJPH-406

授業の概要(ねらい)

 後期のこの日本史籍講読3B-Ⅱでも、前期のそれと同様に中世から近世前期に至る史料・記録等を主体として読んでいき、受講学生諸君の形成するグループ毎にその内容を調査し報告してもらうという、演習に近い形式で授業を進めていく。ただし史料の読みについては、各人の能力向上をはかるため、受講学生全員に順番に割り振って読んでもらいたい。

授業の到達目標

 過去の人々が残した史料・記録等を読み込んでその内容を知り、背景などを調査・報告することにより、受講学生諸君が当時の社会の実情を知ると共に、その解読と調査・報告の方式を知ってもらう。それにより各人のプレゼンテーション能力を高め、また卒業論文作成時の史料等の情報収集・分析・記述の能力を向上させ、もって論文の作成にも貢献することを目標とする。

成績評価の方法および基準

 出席は成績評価の前提となる必須条件である。それを満たした上で、後期最後の授業時間に実施する試験の解答内容を勘案して、成績を評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 特定のテキストは使用しない。必要な史料等は、担当教員が毎回ブリントを作成して配布する。 
参考文献

準備学修の内容

 中世とその周辺の時代の史料等は、当然ながら古文・漢文もしくはそれらの混交分によって書かれている。また使用されている漢字は、高校までで学修する当用字体ではなく、正字体(旧字体)である。それらを読める能力が必要になるので、古文書学の授業も併せて受講したり、また高校時代の古文・漢文の教科書などを取り寄せて復習したりすることが重要。

その他履修上の注意事項

 少人数授業であるから、必ずグループ報告が廻ってくる。その際には協力して報告用のプリント(レジュメ)を作成してもらう必要がある。
 また以下の授業内容はあくまで予定であり、状況によっては変更されることもあるので、承知しておいてもらいたい。

授業内容

授業内容
第1回 ガイダンス。後期の授業の進め方、報告の様式などの説明。後期用のグループ分けを実施。初回から報告は無理なので、時間があれば若干古代・中世古文書学についても授業形態で触れておきたい。
第2回 上の続き、古文書学についての説明。
第3回 後期の学生諸君のグループ報告1回目。室町時代の日記。
第4回 グループ報告2回目、室町時代の寺院記録。
第5回 グループ報告3回目、室町時代の行政文書。
第6回 グループ報告4回目、応仁の乱時期の記録。
第7回 グループ報告5回目、引き続き応仁の乱時期の記録。
第8回 グループ報告6回目、戦国家法。
第9回 グループ報告7回目、戦国大名文書。
第10回 グループ報告8回目、再び戦国大名文書。
第11回 グループ報告9回目、織豊期文書。
第12回 グループ報告10回目、再び織豊期の記録など。
第13回 グループ報告11回目、江戸時代前期の日記。
第14回 グループ報告12回目、江戸時代前期の歴史書。
第15回 全体のまとめと試験。