担当者 | 佐藤 高樹教員紹介 | |
---|---|---|
単位・開講先 | 選択 2単位 [資格科目] | |
科目ナンバリング | ESS-102 |
本授業は、教職課程に位置づく科目の一つである(「道徳の理論及び指導法」)。道徳の意義や根本原理についての探究、また、学校教育における道徳教育の位置づけ・道徳科の目標・内容等についての理解、そして、教材研究や学習指導案の作成、模擬授業とその考察を通して、道徳指導に必要な実践的指導力を身につけることをねらいとする。
一般目標は、以下の二点である。
(1)道徳の理論:道徳の意義や原理等をふまえ、学校における道徳教育の目標や内容を理解する。
(2)道徳の指導法:学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育およびその要となる道徳科における指導計画や指導方法を理解する。
(1)道徳の理論
①道徳の本質(道徳とは何か)を説明できる。
②道徳教育の歴史や現代社会における道徳教育の課題(いじめ、情報モラル等)を理解している。
③子どもの心の成長と道徳性の発達について理解している。
(2)道徳の指導法
①学校における道徳教育の指導計画や教育活動全体を通じた指導の必要性を理解している。
②道徳科の特質を生かした多様な指導方法の特徴を理解している。
③道徳科における教材の特徴をふまえて、授業設計に活用することができる。
④授業のねらいや指導過程を明確にして、道徳科の学習指導案を作成することができる。
⑤道徳科の特性をふまえた学習評価のあり方を理解している。
⑥模擬授業の実施とそのふり返りを通して、授業改善の視点を身につけている。
授業参加度=リアクション・ペーパーの提出(40%)、課題レポート=学習指導案の作成(30%)、および筆記試験の成績(30%)に基づき、総合的に判断する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | 『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別の教科道徳編』 | 文部科学省 | 教育出版 |
教科書 | 『道徳教育を学ぶための重要項目100』 | 貝塚茂樹・関根明伸編著 | 教育出版 |
教科書 | ※その他、資料を配布するので、綴じるためのファイルを準備しておくこと。 | ||
参考文献 | 授業時に随時紹介する。 |
(1)「道徳」授業の教材(道徳的課題=社会問題)となりうる読み物資料や新聞記事などを日頃からチェックし、スクラップするクセをつけること。
(2)授業で配布する資料をもとに、本授業の内容に関連する文献を読み進めること。
(3)学習指導案の作成にはいろいろな文献を読み、先行事例に書き方を学ぶ必要がある(毎年、受講生はここで苦労している)。積極的に図書館を活用し、参考文献にあたること。
(1)毎回の授業でリアクション・ペーパーの作成など課題が出る。積極的に授業に参加し、自らの意見を提示しなければ成績に反映しないと心得てほしい。
(2)指導方法・技術のみを鍛えても、すぐれた道徳の授業はできない。真に授業の出来を左右するのは、授業者が持つ「教養」(知識・思考)の質である(「内容なくして方法なし」)。それを確保するためにも、読書を通した自主的な学ぶを進めること。
回 | 授業内容 |
---|---|
第1回 | イントロダクション~受講にあたっての注意、「道徳」授業の記憶と議論~ |
第2回 | 「道徳」「道徳教育」をめぐる根本的検討 |
第3回 | 課題レポート(学習指導案)の書き方~主題・教材・指導計画について~ |
第4回 | 学校の教育課程における道徳教育および道徳科の位置づけ |
第5回 | 教育の歴史からみる道徳教育の課題 |
第6回 | 道徳的課題の吟味と教材研究(その1)~読み物教材の課題~ |
第7回 | 子ども理解と道徳性の発達 |
第8回 | 道徳の指導法を考える(その1)~教材解釈の方法~ |
第9回 | 道徳の指導法を考える(その2)~「考え、議論する道徳」への創意工夫~ |
第10回 | 道徳の指導法を考える(その3)~学習評価のあり方について~ |
第11回 | 道徳的課題の吟味と教材研究(その2)~いじめ問題に向き合う~ |
第12回 | 道徳的課題の吟味と教材研究(その3)~ルール、情報モラルについて~ |
第13回 | 学習指導案・実践例の検討(その1)~学習指導案の講評と相互批評~ |
第14回 | 学習指導案・実践例の検討(その2)~模擬授業と相互批評~ |
第15回 | 全体のふり返り・まとめと評価 |