刑法総論B
担当者堀田 晶子教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [法律学科 2017年度以前]
科目ナンバリングCRL-104

授業の概要(ねらい)

刑法は、犯罪と刑罰に関するルールです。1年次に学修する刑法総論では、すべての犯罪に共通する要素(犯罪の成立要件)を分析し、「およそ犯罪とは何か」を考えます。一見、抽象的に見える犯罪論も、具体的な事例を用いてイメージすることで、確かな理解へと繋がります。1年間を通じて、刑法総論の主要な論点と向き合い、法解釈の技術を学ぶとともに、犯罪論を体系的に理解する法的思考力を身に付けます。

授業の到達目標

①刑法総論の主要な論点について、判例の立場や学説の対立を意識しながら、具体的に説明できること。
②法解釈の技術を学び、犯罪論を体系的に理解する法的思考力を身に付けること。

成績評価の方法および基準

基本的には試験によって評価します。評価配分の目安は、試験90%、授業への貢献度10%です。授業への貢献度は、勉学への意欲や授業態度等によって総合的に判断します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書以下のテキストをお勧めします。本には相性があるので、この中から自分に合った本を選んでください。
教科書『基本刑法1・総論〔第2版〕(2016)』大塚裕史・十河太朗ほか 日本評論社
教科書『入門刑法学・総論〔第2版〕(2018)』井田良 有斐閣
教科書『講義刑法学・総論〔第2版〕(2018)』井田良有斐閣
教科書『よくわかる刑法〔第3版〕(2018)』井田良・佐藤拓磨 ミネルヴァ書房
教科書『刑法総論〔第3版〕(2016) 』山口厚 有斐閣
参考文献『基礎から学ぶ刑事法〔第6版〕(2017)』井田良 有斐閣
参考文献『判例刑法・総論〔第7版〕(2018)』西田典之・山口厚ほか 有斐閣
参考文献『刑法総論判例50!(2016) 』十河太朗・豊田兼彦ほか 有斐閣
参考文献『刑法判例百選・総論〔第7版〕(2014)』山口厚・佐伯仁志編 有斐閣

準備学修の内容

特に復習に力を入れてください。授業で扱ったテーマについて、レジュメやノートを読み返しながら、復習しましょう。勉強すればするほど疑問がわいてきます。疑問点が出てきたら、テキストを繰り返し読みながら、まずは自分で考えてみましょう。図書館を大いに活用してください。それでもわからない場合は、友人と議論したり、教員に質問したりすると良いでしょう。

その他履修上の注意事項

授業をよく聞いて、その都度レジュメに書き込むか、ノートを取るようにしてください。自分で書いて理解することが大切です。授業の内容が聞き取れなかった場合は、あやふやのままにせず、すぐに確認してください。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション-春期の復習-
第2回故意とは何か
第3回錯誤論①-具体的事実の錯誤-
第4回錯誤論②-抽象的事実の錯誤-
第5回過失とは何か
第6回責任能力/原因において自由な行為/違法性の意識
第7回正当化事由の錯誤
第8回未遂犯-実行の着手-
第9回不能犯・中止犯
第10回演習問題/DVD
第11回共犯論①-正犯と共犯の区別/間接正犯-
第12回共犯論②-共同正犯/教唆犯・幇助犯-
第13回共犯論③-共犯の諸問題-
第14回罪数論
第15回秋期のまとめと試験