担当者 | 長田 博 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [経済学研究科 経営学専攻] | |
科目ナンバリング |
米国経済は回復基調に転じたものの、中国経済は安定成長に入り、好調が期待されるインド経済を除けば、世界経済全般の成長力は弱い。アジア地域はFTAの促進とAIIBの発足を契機としたインフラ整備によって成長力を維持しようとしている。2015年末にはAEC(アセアン経済共同体)が発足した。また、主要国では新たな政治的リーダーの下でいくつかの構造改革が始まろうとしている。さらに、アジアの成長の波は、これまで取り残されてきたミャンマーやラオスにも及んだ。アジアの将来は、2つの点に依存している。第1は、比較的順調に中進国化してきた諸国の先進国化に向けての構造変化の成否であり、もう一つは、米国経済に代表される貿易自由化への逆行の影響である。
講義では、世界経済の中のアジア経済の位置づけと実質的かつ制度的統合が進むアジア経済の実態を理解したうえで、トランプ大統領のアメリカ、習主席の中国などの経済政策が、世界経済に、そしてアジア経済にもたらす新たな課題についても論ずる。
主たる講義内容は、①世界経済におけるアジア経済の位置づけ、②アジア諸国間の有機的経済関係である。講義にあたっては、統計データを重視したアプローチを使用し、具体的なイメージがわくように工夫したい。
また、毎回の講義の最初30分間を使ってアジア経済の最新ニュースを取り上げ、簡単な解説とディスカッションをします。
①アジア経済の現状について常にニュースに関心を持つ。
②世界経済におけるアジア経済の位置づけが説明できる。
③アジア経済の相互依存関係について、貿易、投資、経済統合の観点から説明できる。
ニュースに関する議論への参加(25%)、テーマに関するプレゼン(25%)、レポート(50%)。
レポートはアジア経済に関係したテーマをひとつ取りあげ、現状と課題をまとめる。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 授業中に指示する。 | ||
参考文献 |
毎週、講義の最初にアジア経済の最新ニュースについて簡単に説明し、皆さんの意見を聞くので新聞・テレビ・ウェブなどのメディアにおけるアジア経済に関するニースを極力見るようにして下さい。
講義への積極的参加、すなわち質問・コメントを歓迎します。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ①講義の概要説明 ②受講者の研究分野とアジア経済との関わりヒアリング ③アジアの地図が書けるか? |
第2回 | 入門的ディスカッション:「アジア経済の特徴・課題・展望」 |
第3回 | アジア経済の歴史的発展 |
第4回 | アジア経済と世界貿易システム(1):WTOほか |
第5回 | アジア経済と国際金融システム(2):IMFほか |
第6回 | アジア経済と国際開発協力システム(3):IBRDほか |
第7回 | トランプ政権の経済政策とアジア経済 |
第8回 | 期末レポートの中間報告(プレゼン)とディスカッション(1) |
第9回 | 期末レポートの中間報告(プレゼン)とディスカッション(2) |
第10回 | アジアの地域経済協力:①AEC、RCEP、FTA等 ②ADB、AIIB、チェンマイ・イニシアティブ |
第11回 | アジア経済の実質的な統合:貿易・外国直接投資 |
第12回 | アジア諸国の貧困と格差・アジアの中間層 |
第13回 | アジアの成長への課題再考 |
第14回 | 期末レポートの最終報告(プレゼン)とディスカッション(1) |
第15回 | 期末レポートの最終報告(プレゼン)とディスカッション(2)、期末レポート提出期限 |