学校臨床心理学特論Ⅰ
担当者張田 真美
単位・開講先選択  2単位 [文学研究科 臨床心理学専攻]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

学校はすべての子どもにとって、知識を身につけるだけでなく、社会性を育む大切な場であり、時に福祉的機能も担うことがある。しかし、社会の価値観が多様化した中で、教師は家庭との連携に苦悩することも多いと考えられる。臨床的な視点が教育現場でも必要となり、心理職が学校にチームメンバーに加わってから20年以上が過ぎたが、一人職場であることが多いために、その業務には様々な困難が伴う。この授業では、学校で心理職にはどのような知識が必要であり、いかにして教師とは違った立場で児童・生徒の支援に携わることができるのかについて、理解を深めたい。

授業の到達目標

1) 学校心理臨床の基本概念を説明できる
2) 学校において生じる様々な心理的課題について説明できる
3) 学校コミュニティに対すね介入について説明できる
4) スクールカウンセラーとしての心構えや求められるスキルを身につける

成績評価の方法および基準

授業内発表40%、ディスカッション20%、最終レポート40%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献

準備学修の内容

事前に教員から文献を紹介するので、担当者は発表すること。
社会の中で、子どもたちに目を向けてほしい。交通機関、ファミリーレストラン、コンビニエンスストアなどで、積極的に観察してほしい。

その他履修上の注意事項

ディスカッションには積極的に発言して欲しい。

この科目は臨床心理学専攻に特化した科目です。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス
学校臨床心理学とは何かについて学ぶ
第2回スクールカウンセリングの基本的枠組みについて学ぶ
スクールカウンセリングの現状について学ぶ
第3回不登校について学ぶ
不登校の支援機関について学ぶ
文献担当者による発表と、ディスカッション
第4回いじめについて学ぶ
文献担当者による発表と、ディスカッション
第5回子どもの貧困について学ぶ
文献担当者による発表と、ディスカッション
第6回児童虐待および不適切な養育について学ぶ
文献担当者による発表と、ディスカッション
第7回自殺予防について学ぶ
文献担当者による発表と、ディスカッション
第8回非行、または逸脱行動について学ぶ
文献担当者による発表と、ディスカッション
第9回小学校におけるスクールカウンセリングについて学ぶ
(発達障害、学級崩壊など)
文献担当者による発表と、ディスカッション
第10回中学校におけるスクールカウンセリングについて学ぶ
(部活動、中学校卒業後の進路など)
文献担当者による発表と、ディスカッション
第11回ゲストスピーカーより、高等学校におけるスクールカウンセリングについて学ぶ
(退学、妊娠など)
第12回大学における学生相談について学ぶ
(ひきこもり、ネット依存など)
文献担当者による発表と、ディスカッション
第13回関係機関との連携について学ぶ
第14回ゲストスピーカーより、教師のメンタルヘルスについて学ぶ
第15回まとめと展望