担当者 | 小沢 健市 | |
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単位・開講先 | 必修 2単位 [観光経営学科] | |
科目ナンバリング | SEM-302 |
演習Ⅱは、演習Ⅰに引き続き、ミクロ経済学の基礎知識や基礎理論の習得とその観光事象分析への応用を目的に、講義と受講生のプレゼンテーションを中心に進めていきたい。特に、この演習では、ミクロ経済理論の基礎理論の習得とその具体的な応用として観光を取り上げ、観光事象の経済的側面をミクロ経済学を適用し、それをどう分析可能かを学ぶことを目的に授業を進めたいと考えている。
理論とその応用を観光という具体例へ適用することによって、受講生の基礎力の確実な習得とその応用力を養うことが可能になること、さらに、課題や問題の発見とその解決能力を養うことが可能になる。言い換えると、役に立つ理論の習得、すなわち、実学の習得とその現実問題への応用力を養うことを可能にすることがこの演習のねらいである。
ミクロ経済理論の基礎理論を学びながら、観光事象の経済的側面の分析にそれがどう応用可能かを受講生自らが行うことができるようになることがこの演習の到達目標である。受講生は、基礎力と応用力の双方を学ぶことを通じて、観光事象以外の経済問題の発見やその解決にも基礎理論を利用できるということを学ぶことが可能になる。
中間のレポートと期末のレポート、そして受講生のプレゼンテーションの3点によって評価するが、そのウエイトは中間のレポートが30%、期末レポートが30%、そして受講生のプレゼンテーションが40%である。また、授業回数は15回あるが、その三分の二以上の出席が成績評価の最低限の条件であることに注意せよ。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | テキストは用いずに、毎授業時にプリントを配布する。ただし、欠席者には配布しない。 | ||
参考文献 |
予習と復習を毎回1時間程度することが必要である。また、受講生は、割り当てられたプレゼンテーションは必ず責任をもって行うこと。
受講生は、この演習で配布するプリントとは別に、ミクロ経済学の書物を1冊は必ず読むこと。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 演習Ⅱのオリエンテーションと半期の授業予定の説明 |
第2回 | 消費者としての観光者の経済行動の説明、観光財・サービスに対する観光者の需要 |
第3回 | 消費者としての観光者は、観光から得られる効用(満足)を最大にするように行動する |
第4回 | 効用最大化のための財・サービスの購入の仕方とは:伝統的理論の説明と計算例 |
第5回 | 消費者としての観光者の財・サービスを購入する際の制約とは何か |
第6回 | 消費者としての観光者は自らが観光経験を生産し消費する(中間レポートの課題提出) |
第7回 | 消費者としての観光者は財・サービスの消費から効用を得るのではなく、その属性から効用を獲得する |
第8回 | 属性分析手法の平易な解説 |
第9回 | 数値例を用いた属性分析の説明 |
第10回 | 属性分析の観光者の消費行動への適用 |
第11回 | 観光者が財・サービスの属性から効用を獲得するとはどういうことか:属性分析のまとめ |
第12回 | 観光者が購入する財・サービスの生産は企業が行う:観光関連企業の生産費用とは |
第13回 | 観光関連民間企業は生産が目的ではなく、その販売を通じて利潤を獲得することが目的である |
第14回 | 企業の費用関数の説明と観光関連民間企業の利潤の最大化の説明 |
第15回 | 演習Ⅱのまとめと期末レポートの課題 |