担当者 | 三輪 博樹教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [法律学科 2017年度以前] | |
科目ナンバリング | POL-104 |
近年、インド洋、南シナ海、西太平洋などを含む「インド太平洋地域」が注目を集めるようになっています。本科目では、この「インド太平洋地域」の国際関係とその歴史について、インドと南アジア地域を中心に理解することを目指します。
秋学期の授業では、独立後のインドの外交政策の変化、インドと中国、米国、日本との関係、インドと南アジアの近隣国との関係、南アジアにおける地域協力、南アジア地域と東南アジア諸国および中東諸国との関係について講義を行います。そして、これらの講義内容をふまえて、インドと南アジア地域から見た「インド太平洋地域」の国際関係についてまとめたいと思います。
各回(第1回を除く)の授業の終わりに、10分程度の小テストを行います。小テストでは、授業で学んだ知識を確認するだけでなく、授業で学んだ事柄に対して自分なりにどう考えるのか、各自の考え方や意見などをまとめていただきます。
以下の3つを到達目標とします。(1)インド太平洋地域の国際関係史について、南アジア各国の国内政治や、インドと南アジアの近隣国との関係なども含めて全体的に理解する。(2)各国の国内政治、社会構造、経済状況などが、それぞれの国の外交政策にも大きな影響を与えているということを理解する。(3)南アジア地域やインド太平洋地域の国際関係や安全保障をめぐるさまざまな問題に関して、自分なりの考えを提示できるようになる。
各回の小テストの合計点(40%)と、期末レポートの内容(60%)を合わせて評価します。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 教科書は指定しません。各回の授業ごとに、講義内容をまとめたレジュメや関連資料などを配布します。 | ||
参考文献 | 『現代南アジアの政治』 | 堀本武功・三輪博樹 編 | 放送大学教育振興会、2012年 |
参考文献 | 『インド 第三の大国へ』 | 堀本武功 | 岩波書店、2015年 |
第1回目の授業のときに、各回の授業内容の詳細について説明します。また、各回の授業で使用するレジュメはひとつ前の回の授業のときに配布しますので、レジュメや参考書などを事前に読んで予習を行い、疑問点などを明らかにしておいてください。
「政治史(アジア)I」と「政治史(アジア)II」、もしくは「政治史I」と「政治史II」を続けて履修することを強くおすすめしますが、この科目だけを履修した場合でも内容が理解できるように配慮します。
回 | 授業内容 |
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第1回 | イントロダクション:インド太平洋地域の国際関係をどのように理解するか |
第2回 | 独立後インドの政治史:カースト、宗教、経済政策との関わり |
第3回 | 独立後インドの外交政策:非同盟外交から全方位連携外交へ |
第4回 | 印中関係:戦後の印中関係史、台頭する中国に対するインドの政策 |
第5回 | 印米関係:戦後の印米関係史、中国の台頭との関わり |
第6回 | 日印関係:戦後の日印関係史、中国の台頭との関わり |
第7回 | 南アジアの国々(1):インド=パキスタン関係とインド=スリランカ関係のまとめ |
第8回 | 南アジアの国々(2):バングラデシュの政治史 |
第9回 | 南アジアの国々(3):ネパールの政治史 |
第10回 | 南アジアの国々(4):ブータンおよびモルディヴの政治史 |
第11回 | 南アジアの国々(5):インドと南アジアの近隣国の関係 |
第12回 | 南アジアの地域協力:南アジア地域協力連合(SAARC)の歴史と現状 |
第13回 | 南アジアと東南アジア:東南アジア諸国との経済関係、南シナ海問題へのインドの関わり |
第14回 | 南アジアと中東諸国:イランやアフガニスタンとの関係 |
第15回 | インド太平洋地域:インドと南アジア地域から見た国際関係史 |