薬理概論
担当者厚味 厳一
単位・開講先選択  2単位 [スポーツ医療学科]
科目ナンバリングGEP-301

授業の概要(ねらい)

 「薬理学」は、薬が効果を現す仕組みを明らかにする学問領域です。本講義では、養護教諭あるいはアスリートとして関わる可能性のある医薬品を中心に、それらの適正使用の基本となる薬理学的な知識を深めます。

授業の到達目標

 養護教諭あるいはアスリートとして医薬品の適正使用を実践するために、薬が効く仕組みや薬の有効かつ安全な使用方法に関する基本的な知識を修得する。

成績評価の方法および基準

 授業内に実施する3回の小テスト(80%)とレポート(20%)に基づいて評価します。小テストの実施日は初回の授業で通知します。受講態度が悪い場合には、減点することがあります。公欠以外の欠席が5回以上となった場合には、成績評価の対象外とします。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 なし(プリントを配布)
参考文献「今日のOTC薬」 中島恵美、伊東明彦 編南江堂
参考文献「新版 薬はなぜ効くか」 田中正敏 著講談社

準備学修の内容

 授業で配布する演習問題を復習と予習に活用して下さい。
 自宅や合宿所の常備薬など、身近にどのような薬があるか調べてみること。
 テレビや新聞の医薬品広告も勉強のヒントになります。

その他履修上の注意事項

 関連科目(解剖学、生理学、微生物学、免疫学)で修得した知識が、この授業の理解に役立ちますので、これらの科目の教科書や配布資料も活用しましょう。

授業内容

授業内容
第1回薬理学とは、医薬品の種類、学校薬剤師、スポーツファーマシスト
第2回医薬品の剤形、体内での薬の動きと変化
第3回医薬品情報(添付文書など)、薬の使用目的、薬の主作用と副作用
第4回副作用の分類、重篤副作用疾患別対応マニュアル(SJ症候群)、薬の作用に影響を及ぼす因子(投与条件)
第5回薬の作用に影響を及ぼす因子(年齢、プラセボ効果、薬物アレルギー、特異体質、相互作用、薬物依存、耐性)
第6回痛みを感じるメカニズム、鎮痛薬の種類
第7回発熱と解熱のメカニズム、解熱鎮痛薬(ピリン系と非ピリン系)、解熱鎮痛抗炎症薬の使用上の注意
第8回アセトアミノフェン、いろいろなバファリン、炎症のメカニズムと抗炎症薬、外用消炎剤
第9回アレルギーのメカニズム、アレルギー性鼻炎と抗アレルギー薬
第10回食物アレルギー、アナフィラキシーショックとエピペン、アドレナリンの薬理作用
第11回喘息の治療薬、鎮咳薬(咳止めの薬)、去痰薬
第12回殺菌消毒薬
第13回胃腸薬、整腸薬・止瀉薬、便秘治療薬
第14回総合感冒薬(風邪薬)、うっかりドーピング
第15回まとめ・振り返り