担当者 | 木原 久美子教員紹介 | |
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単位・開講先 | 必修 2単位 [心理学科 2017年度以前] | |
科目ナンバリング | PSY-202 |
本講では、Ⅰに引き続き発達心理学の臨床への応用学である「臨床発達心理学(発達臨床心理学)」の知見について、発展的な内容を含めて学ぶことを目的とする。Ⅰに記したように、比較的新しく耳慣れない学問領域だが、日本においてすでに1934年に京都児童院を中心に心理の専門家による発達支援や発達検査の開発が行われており、発達的観点に立つ臨床実践の歴史は古い。この領域において、人は生涯にわたる歴史的時間の流れの中で、さまざまな人や物との関係性を紡ぎながら、環境に適応すべく変容していく存在であるととらえられてきた。こうした見方は、今や養育・教育・医療・福祉などの領域に浸透している。
今年度は、「臨床発達心理学」の知見がどのように臨床の場に適用されてきたのか、そこにはどのような課題が残されているのかについて集団的に検討していく。
授業に際して、毎回、テキストの中から参加者の関心の高いテーマを選び、ディスカッションを取り入れながら、各自が問いを立て、検討を深めていけるよう配慮したい。
1)臨床の場における発達支援の概要を知る。
2)参加者各自が問いを立て、ディスカッションに参加し、自らの問いを精査する。
以下の評価基準の通り、出席状況が大きく影響する。
1)テキストの内容を正確に理解できているかを、発表者のレジュメと発表をもとに評価(30%)。
2)毎回のディスカッションでの参加状況の評価(問いを立てているか、他者の意見をふまえて発言しているか、グループ内で司会や書記などの役割を担当しているか、グループ発表におけるコメントの内容等・30%)。
3)学期末レポート(40%)。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | よくわかる臨床発達心理学 第4版 | 麻生武・浜田寿美男 | ミネルヴァ書房 |
参考文献 |
発表担当者のみならず、履修者全員がテキストの該当箇所を読み、関心を持ったところをまとめておくこと。
その際、テキストには参考文献が記載されているので、MELICを利用して分からないところを調べるなどの予習を行うことに取り組んでほしい。
授業後には、当日の検討(ディスカッション)を踏まえて、文献を読み直し、分かったつもりになっていたところ、分かっていなかったところを整理すること。
積極的かつ主体的な参加が求められる。
各自が設定する問いについては、自らの主観や経験のみならず、これまでに学んだ心理学の知識を絡めて考えることが望ましい。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 発達心理学の臨床への応用について学ぶ 本演習の進め方についてガイダンスする:各回のテーマについて報告を輪番制で担当する・テキストをまとめるだけでなく、検討点を考える・検討点について小グループに分かれて検討する・グループごとに発表する・背景要因についてコメントをもとにさらに理解を深める。 |
第2回 | 神経症を生きることの意味、発達の問題としての精神障害について学ぶ |
第3回 | 認知療法、認知症について学ぶ |
第4回 | 認知症を生きることの意味、生きるかたちと断念について学ぶ |
第5回 | 胎生期・周産期の発達について学ぶ |
第6回 | 新生児期・未熟児と未熟児医療について学ぶ |
第7回 | 乳児期(1歳前後まで)、幼児期前期(1~3歳)の発達について学ぶ |
第8回 | 幼児期後期(3~6歳)、学齢期の発達について学ぶ |
第9回 | 学齢期における仲間や教室での学びや学校という場の意味について学ぶ |
第10回 | 学力と発達、学校の生活と発達について学ぶ |
第11回 | 家族の中の人間関係と子ども、思春期と身体の発達について学ぶ |
第12回 | アイデンティティと発達、自立と依存について学ぶ |
第13回 | 障がいがある人たちの進路と社会資源・発達と働くことの意味について学ぶ |
第14回 | 人生なかばを生きること、老いと発達について学ぶ |
第15回 | 全体のまとめとディスカッション |