日本文化と哲学Ⅱ
担当者濱田  陽教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [日本文化学科]
科目ナンバリングPHE-202

授業の概要(ねらい)

 日本の文化伝統のなかにみられる豊かな生死観に着目し、新たな人間観の可能性を検討したい。そのために、現代人特有の、人知を超えるもの(神仏)、人間、つくられたもの(人工物)に対する信念の揺れについて分析し、人間存在の内面に潜む矛盾の諸相を見つめるところから、人文学的、哲学的アプローチにより考察していく。
 日本文化と哲学Ⅰで取り上げた内容をさらに深め、新たな事例、考察を加えていく。継続して履修すればさらに理解が深まるが、秋学期からの新規履修も十分可能である。

授業の到達目標

 日本文化と人間文化への柔軟な視座を養い、複数の概念を用いて、複数の話題を適切に解説しながら自身の考察をまとめることのできる豊かな思考力、文章表現力を身につける。

成績評価の方法および基準

 授業参加、期末レポートにより総合評価 *試験テーマは最終講義の2週間前に発表予定

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 必要な資料は講義内で配布
参考文献

準備学修の内容

 すでに学んだ授業回の文書ファイルを定期的に確認し、キーワードや事例に着目して内容を復習しながら、自分自身の考察を少しずつ書きためていくこと。この継続が、以降の授業への準備学修となり、期末レポートにもつながる。

その他履修上の注意事項

 パンデミック等、社会状況、国際情勢の変化に対応し新たなトピックを取り入れていくため、以下の授業内容・順序は入れ替わり、また、互いに重なることがある。

授業内容

授業内容
第1回本講義の全体像、到達目標について解説する。
第2回信念の揺れ
人知を超えるもの(神仏)、人(人間)、つくられたもの(人工物)に対する現代人に特有の信念の揺れについて、AI等の新テクノロジーの影響に着目して分析する。
第3回信念の揺れ
人知を超えるもの(神仏)、人(人間)、つくられたもの(人工物)に対する現代人に特有の信念の揺れについて、AI等の新テクノロジーの影響に着目して分析する。
第4回信念の揺れ
人知を超えるもの(神仏)、人(人間)、つくられたもの(人工物)に対する現代人に特有の信念の揺れについて、AI等の新テクノロジーの影響に着目して分析する。
第5回見えざる矛盾
新型コロナ・ウイルスをメタファーとしてとらえる試み等を通じ、人間存在の内面に潜む矛盾の諸相を考察する。
第6回見えざる矛盾
新型コロナ・ウイルスをメタファーとしてとらえる試み等を通じ、人間存在の内面に潜む矛盾の諸相を考察する。
第7回見えざる矛盾
新型コロナ・ウイルスをメタファーとしてとらえる試み等を通じ、人間存在の内面に潜む矛盾の諸相を考察する。
第8回生死観
日本の文化伝統のなかにみられる豊かな生死観を「生なる死」の概念を手がかりに考察する。
第9回生死観
日本の文化伝統のなかにみられる豊かな生死観を「生なる死」の概念を手がかりに考察する。
第10回生死観
日本の文化伝統のなかにみられる豊かな生死観を「生なる死」の概念を手がかりに考察する。
第11回人間観
宗教伝統、ヒューマニズム、新テクノロジーに特徴的な各人間観の共存のために、『失われてゆく、我々の内なる細菌』(ブレイザー)『ウイルスの意味論』(山内一也)等が示唆する意味内容を検討する。
第12回人間観
宗教伝統、ヒューマニズム、新テクノロジーに特徴的な各人間観の共存のために、『失われてゆく、我々の内なる細菌』(ブレイザー)『ウイルスの意味論』(山内一也)等が示唆する意味内容を検討する。
第13回人間観
宗教伝統、ヒューマニズム、新テクノロジーに特徴的な各人間観の共存のために、『失われてゆく、我々の内なる細菌』(ブレイザー)『ウイルスの意味論』(山内一也)等が示唆する意味内容を検討する。
第14回期末レポートのテーマについて解説する。
第15回本講義のまとめを行い、今後の課題について展望する。