担当者 | 濱田 陽教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [日本文化学科] | |
科目ナンバリング | PHE-201 |
本授業では、文化を、自然、生きもの、人、つくられたもの、人知を超えるものの五つの存在と人自身の関係から生じる事物、及びその継承としてとらえる。人としての存在を問い直しながら、これら五つの存在との関係でいかに日本文化を受けとめるのかについて哲学的思索を重ねていく。
また、ここでは日本とともに世界において新たな問題提起を行う多様なトピックに同時並行的にふれていく。自らの考察を簡潔にまとめる学びを継続、蓄積することで、日本文化と人間文化を考察する文化学の基礎的姿勢を身につける。
春学期では、人、文化、文明が矛盾を抱え、限界に行き着いた後、各存在に新たな関係性が獲得されることにより再生に至るという、広い意味での「死と再生」のテーマに取り組んでいく。
日本文化と人間文化への多角的な視座を養い、他者と知的に対話し、複数の話題を適切に解説しながら自身の考察をまとめることのできる思考力、文章表現力を身につける。
授業参加度、期末試験により総合評価 *試験テーマは最終講義日2週間前に発表予定
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 必要な資料は講義内で配布 | ||
参考文献 |
配布資料、ノートを再読し、授業中に詳しく解説した内容をふりかえり、自分の考察を書き記していくこと。この継続が以降の授業への準備学修となり、期末試験にもつながる。
パンデミック等による社会状況、国際情勢の変化に対応し新たなトピックを取り入れていくため、以下の授業内容・順序
は入れ替わり、また、互いに重なることがある。(昨年度はAI美空ひばり、西田幾多郎『善の研究』、シンガーソングライターまふまふ、賀川豊彦『死線を越えて』、ペシャワール会の中村哲医師等の事例等を取り上げた。)
回 | 授業内容 |
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第1回 | 五つの存在(自然、生きもの、人、つくられたもの、人知を超えるもの)と人の関係から人間文化の定義、日本文化の受けとめ方について考察する。 |
第2回 | 人間存在について考える上で、「死と再生」のテーマに着目する。生物学的な死やデータの消去にと どまらない死について考察するため、新たに「生なる死」(自らの生物学的な死によらない、自らの存在関係の根本的変容)の概念を導入する。 |
第3回 | 「生なる死」の概念と日本文化、人間文化の関係について考察を加える。 |
第4回 | 「生なる死」を継承し、文化、文明を形作る「文化なる死」の概念について考察する。 |
第5回 | 間接経験としての生物学的な死と、その死を位置づける世界観としての統一時空の関係について考察し、その内容および特徴を分析する。 |
第6回 | 「生なる死」「文化なる死」を位置づける世界観としての生命の時空、文化の時空について考察し、その内容および特徴を分析する。 |
第7回 | 日本文化、人間文化の話題について「生なる死」「文化なる死」の構造を考察する。 |
第8回 | 日本文化、人間文化の話題について「生なる死」「文化なる死」の喪失の問題を扱う。 |
第9回 | 日本文化、人間文化の話題について「生なる死」「文化なる死」の非認知の問題を扱う。 |
第10回 | 日本文化、人間文化の話題について「生なる死」「文化なる死」の気づきの問題を扱う。 |
第11回 | 日本文化、人間文化の話題に関し、「生なる死」「文化なる死」の共有について考察する。 |
第12回 | 日本文化、人間文化の話題に関し、人間存在について「死と再生」の観点から総合的に考察する。 |
第13回 | 日本文化、人間文化に新たな意義を見出す鍵を求める。 |
第14回 | 試験テーマ解説、全体の復習 |
第15回 | 講評、期末試験 |