授業づくりと指導法研究Ⅲ(総合系)
担当者魚山 秀介教員紹介, 鈴木 康仁
単位・開講先選択  2単位 [教職研究科]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

 授業は複数の教員によるティーム・ティーチングの形態で行う。
 「生活科」や「総合的な学習の時間」の創設の背景や教育の基礎理論を踏まえ、横断的・総合的な学習や探究的な学習、協同的な学習という視点をもった授業づくりの意義と方法を理解する。また、実習校や所属校での経験を基に実践可能な指導計画や指導案を立案することやディスカッションを通して、生活科や総合的な学習の時間の実践力を培う。

授業の到達目標

 《A類学生》
  先進校や実習校の「生活科」「総合的な学習の時間」の授業の具体的な事例を手がかりにしながら、授業づくりに必要な要素を理解し、教職の意義を踏まえ実践的な指導計画や指導案を作成することを通して、実践的な能力を習得する。
 《B類学生》
  自身の所属する学校の「生活科」「総合的な学習の時間」の具体的な実践を手がかりにその成果と課題を分析し、教職の意義を踏まえ改善案を作成する。また、A類学生の作成した指導計画や指導案について「生活科」や「総合的な学習の時間」のねらいを踏まえながら適切に指導・助言する能力を習得する。

成績評価の方法および基準

 課題として設定された事項の発表や討論の内容(40%)、指導計画や指導案(30%)、レポート(30%)などを総合的に評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 特定のテキストは使用しない
参考文献小学校学習指導要領文部科学省
参考文献小学校学習指導要領解説生活編文部科学省
参考文献小学校学習指導要領解説総合的な学習の時間編文部科学省
参考文献中学校学習指導要領文部科学省
参考文献中学校学習指導要領解説総合的な学習の時間編文部科学省
参考文献今、求められる力を高める総合的な学習の時間の展開文部科学省
参考文献生活科教育の理論と方法中野重人
参考文献総合学習を創る稲垣忠彦
参考文献「思考ツール」の授業田村学

準備学修の内容

 ・先進校や実習校及び所属校の生活科や総合的な学習の時間の指導計画を収集する。
 ・生活科や総合的な学習の時間の授業づくりに関連する資料を調べたり、書籍を読んだりする。

その他履修上の注意事項

 ・主体的に学び、深く追究する姿勢をもつこと
 ・先進校の実践事例を収集し、分析しておくこと
 ・A類学生は実習校、B類学生は所属校の指導計画や実践を基に議論するので、それらの資料収集をしておくこと

授業内容

授業内容
第1回 学校教育における『総合系』の意義や課題について、これまでの経験を基に討論する
第2回 生活科や総合的な学習の時間の創設の背景とその理念について講義を聴き、学校や子どもの現状を踏まえながら討論する
第3回 生活科や総合的な学習の時間の学習課題の立ち上げ方について、これまでの経験を踏まえて議論する
第4回 国内の先進校の実践事例を手がかりに、生活科や総合的な学習の時間の授業のあり方を議論する(1)
 国際バカロレアの理論を取り入れた小学校カリキュラム開発について
第5回 国内の先進校の実践事例を手がかりに、生活科や総合的な学習の時間の授業のあり方を議論する(2)
 グローバルシチズンシップ 科(中学校)の取り組みについて
第6回 海外の実践事例を手がかりに、生活科や総合的な学習の時間の授業のあり方を議論する(1)
 オランダのクロスカリキュラムについて
第7回 海外の実践事例を手がかりに、生活科や総合的な学習の時間の授業のあり方を議論する(2)
 イギリスのクロスカリキュラムについて
第8回 海外の実践事例を手がかりに、生活科や総合的な学習の時間の授業のあり方を議論する(2)
 イギリスのシチズンシップ 教育について
第9回 日本生活科・総合的学習教育学会の全国大会での話題と当面の課題について議論する
第10回 海外でクロスカリキュラムについて取り組んでいる専門家(ゲストティーチャー)から実践事例の報告を聞き、討論する
第11回 生活科や総合的な学習の時間の授業づくりのためのフィールドワークを行い、扱う教材の価値や在り方についてまとめる
第12回 生活科や総合的な学習の時間に関する各学校の公開研究会に参加し、その内容について議論する
第13回 海外の実践事例を参考にしながら、生活科や総合的な学習の時間の授業のあり方について自分の考えをまとめる 
第14回 海外の実践事例をどのようにして日本の学校の授業に取り入れるかについて各自がプレゼンテーションし、議論する。
第15回 生活科・総合的な学習の時間の授業の指導方法についてまとめ、全員で討議する