担当者 | 木原 久美子教員紹介 | |
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単位・開講先 | 必修 2単位 [心理学科 2018年度以降] | |
科目ナンバリング | PSY-201 |
本講は、発達心理学の臨床への応用学である「臨床発達心理学(発達臨床心理学)」の基本的な知見について学ぶことを目的とする。比較的新しく耳慣れない学問領域であると思われるが、日本においてすでに1934年に京都児童院を中心に心理の専門家による発達支援や発達検査の開発が行われており、発達的観点に立つ臨床実践の歴史は古い。この領域において、人は生涯にわたる歴史的時間の流れの中で、取り巻く人や物との関係性を紡ぎながら、環境に適応すべく変容していく存在としてとらえられてきたが、こうした見方は今や自明のこととして浸透している。
今年度は、「臨床発達心理学」の知見がどのように臨床の場に適用されてきたのか、そこにはどのような課題が残されているのかについて検討していく。
授業に際して、毎回、テキストの中から参加者の関心の高いテーマを選び、ディスカッションを取り入れながら、各自が問いを立て、検討を深めていけるよう配慮したい。
1.臨床の場における発達支援の概要を知る。
2.参加者各自が問いを立て、ディスカッションに参加し、自らの問いを精査する。
以下の評価基準の通り、出席状況が大きく影響する。
1.テキストの内容を正確に理解できているかを、発表者のレジュメと発表をもとに評価(30%)。
2.毎回のディスカッションでの参加状況の評価(問いを立てているか、他者の意見をふまえて発言しているか、グループ内で司会や書記などの役割を担当しているか、グループ発表におけるコメントの内容等・30%)。
3.学期末レポート(40%)。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | よくわかる臨床発達心理学 第4版 | 麻生武・浜田寿美男編著 | ミネルヴァ書房 |
参考文献 |
発表担当者のみならず、履修者全員がテキストの該当箇所を読み、関心を持ったところをまとめておくこと。
その際、テキストには参考文献が記載されているので、MELICを利用して分からないところを調べるなどの予習を行うことに取り組んでほしい。
授業後には、当日の検討(ディスカッション)を踏まえて、文献を読み直し、分かったつもりになっていたところ、分かっていなかったところを整理すること。
積極的かつ主体的な参加が求められる。
各自が設定する問いについては、自らの主観や経験のみならず、これまでに学んだ心理学の知識を絡めて考えることが望ましい。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 発達心理学の臨床への応用について学ぶ 本演習の進め方についてガイダンスする:各回のテーマについて報告を輪番制で担当する・テキストをまとめるだけでなく、検討点を考える・検討点について小グループに分かれて検討する・グループごとに発表する・背景要因についてコメントをもとにさらに理解を深める。 |
第2回 | 1.発達臨床の現場:幼稚園と保育所・多様な保育ニーズへの対応について学ぶ |
第3回 | 児童館と学童保育の現状を学ぶ |
第4回 | 保健所・保健センターの役割を学ぶ |
第5回 | 児童相談所・発達支援センターの役割を学ぶ |
第6回 | 2.障がいとその周辺ー障がいを生きるということについて学ぶ |
第7回 | 障がいとは何か:診断・治療・支援・受容の観点の違いを学ぶ |
第8回 | 発達の遅れとは何か・発達の遅れを生きることの意味について学ぶ |
第9回 | ダウン症とは何か・ダウン症を生きることの意味について学ぶ |
第10回 | 姿勢・運動の障がいとは何か・姿勢運動の障がいを生きることの意味について学ぶ |
第11回 | ことばの障がいとは何か・ことばの障がいを生きることの意味について学ぶ |
第12回 | 不登校とは何か・それを生きることの意味について学ぶ |
第13回 | 幼児・児童虐待とは何か・それを生きることの意味について学ぶ |
第14回 | 神経症とは何か・それを生きることの意味について学ぶ |
第15回 | 全体のまとめとディスカッション |