実験心理学方法論
担当者望月  要教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [心理学科 2017年度以前]
科目ナンバリングEXP-101

授業の概要(ねらい)

 心理学は大きな広がりをもち,研究テーマや対象に応じて様々な研究方法が援用される。この授業では,実験心理学の方法論について,科学哲学的議論から,実際的な研究手法について講義する。

授業の到達目標

 心理学で用いられる研究方法の中で,実験という方法の特徴を,その利点と限界点を含めて理解し,研究を実施するに当たり,他の研究方法との選択ができるようになる。

成績評価の方法および基準

 学期末試験の成績のみで成績を決める。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書テキストは使用しない。以下の書籍は理解を深める上で有益であろう。
参考文献『科学哲学のすすめ』(2002)高橋昌一郎丸善
参考文献『心理学者のための科学入門』(1999)中丸 茂北大路書房
参考文献『心理学研究法』(2004)高野陽太郎・岡 隆(編)有斐閣

準備学修の内容

 予習は特に必要ないが,毎回の授業の後で,ノートを整理し,参考文献等を参照しつつ,基本的な概念や専門用語はもとより,講義内容を十分に理解する作業が必要になる。

その他履修上の注意事項

 授業中の私語には厳しいペナルティを課す。

授業内容

授業内容
第1回 授業方針の説明,関連書籍・文献の紹介
第2回 実験心理学と科学の方法
第3回 実験研究と,それ以外の研究方法:関数関係と相関関係
第4回 相関研究(1):調査,観察,その他
第5回 相関研究(2):疑似実験研究
第6回 実験研究の妥当性
第7回 実験研究の信頼性
第8回 実験結果を一般化する方法:統計的手法
第9回 実験結果を一般化する方法:系統的追試
第10回 仮説演繹と実験
第11回 帰納的研究
第12回 実験計画法(1):実験参加者間要因配置法
第13回 実験計画法(2):少数実験参加者法
第14回 心理学研究の倫理: 剽窃と捏造,再現性の危機について
第15回 まとめ