国際金融論Ⅱ
担当者二村 英夫教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [経済学科]
科目ナンバリングMOF-309

授業の概要(ねらい)

 国際金融論Ⅱでは、国際金融論Ⅰにおいて習得した基礎理論に基づいて、戦後の国際金融問題として起こってきた様々な問題を説明します。具体的には、石油ショック、中南米諸国を中心とした累積債務問題、アジア通貨危機、EUにおける統一通貨ユーロの問題やギリシャの危機、英国のEU離脱の問題、サブサハラ・アフリカ諸国の重債務・貧困国の問題、金融派生商品取引や証券化とリーマンショックなどです。金融自由化、グローバル化が進展する中で、様々なリスクが現れ、このリスク管理も重要な課題となってきています。

授業の到達目標

 国際金融の問題に関心を持ち、戦後の国際金融問題の経験をベースに、その根底にある理論的な枠組みを大まかに理解し、予想を立て実際の結果を検証することができる能力を養うことを目的とします。

成績評価の方法および基準

 出席状況(25%)と授業内に出す課題(25%)、学期末に行う試験(50%)により総合的に評価します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献『国際金融問題』  二村英夫渓水社
参考文献『入門国際金融(第4版)』高木信二 日本評論社
参考文献『新しい国際金融論』勝悦子 有斐閣

準備学修の内容

 毎日の国際金融経済のニュースに注目して下さい。このニュースが為替レートや株式に与える影響などに関心を持つとおもしろいです。また、講義で配布された資料をもとに復習することを薦めます。

その他履修上の注意事項

 国際金融論Ⅰと国際金融論Ⅱを継続して履修することを推奨します。

授業内容

授業内容
第1回 オリエンテーション
第2回 IMF(国際通貨基金)の役割について
第3回 1970年代石油ショックと中南米諸国の累積債務問題
第4回 重債務・貧困国をめぐる問題
第5回 サブサハラ・アフリカ諸国の問題
第6回 東アジア諸国の発展
第7回 アジア通貨危機の発生と国際金融問題
第8回 ヨーロッパの通貨統合をめぐる問題
第9回 ギリシャ危機および英国のEU離脱の問題
第10回 リーマンショックと世界的な金融危機
第11回 国際的な政策協調の問題
第12回 世界各国の最近の経済政策の動き
第13回 金融派生商品取引と市場リスクについて
第14回 リスク管理の方法について
第15回 まとめ