公共政策論Ⅰ
担当者徳力 徹也教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [法律学科 2018年度以降]
科目ナンバリングPOL-101

授業の概要(ねらい)

 公共政策論Ⅰにおいては,まず政策形成過程を対象として,政策(特に産業政策)形成に必要となる基礎理論(公共経済論・公共哲学)を中心に説明します。

授業の到達目標

 ①本講義は、「法律学の各分野における基本的な知識を有し、その分野の全体像を見渡したうえで、論点を把握することができる」ようになることを目標とします。
 ②具体的には、政府の政策形成について、目的-手段の観点から理解すること(目的・手段型思考方法)ができるようになることを目標とします。また、新聞等の報道を理解できる程度の基礎的知識を得た上で、経済・産業に係る政策・経済規制の必要性等を他者に説明できる程度の理解を得ることを目標とします。

成績評価の方法および基準

基本的に試験結果(70%)、課題対応状況(30%)に基づき評価します。
講義参加・課題対応状況は、課題に対する授業での報告(発言)、レポート提出状況等に基づき判断します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書なし
参考文献なし

準備学修の内容

各講義のレジメを配布・LMS掲載するので、当該レジメを読み、問題を検討してください。
レジメに記載された課題を検討した上で、レポート提出又は授業内で報告(発表)することとします。
なお、政府・経済活動に係る新聞記事等を読むように努めてください。

その他履修上の注意事項

授業中の私語は、厳禁とします。問題意識をもって参加してください。

授業内容

授業内容
第1回概要(講義の目的・概要・進め方)
第2回政策過程の概要(解決すべき問題(目的)の設定→解決手段の検討・選択→実施→評価)
目的手段型思考の特徴について
第3回市場経済システム①(市場経済の機能:市場による需給均衡を確認しよう)
第4回市場経済システム②(余剰分析:政策形成に不可欠な余剰分析の考え方を修得しよう)
(補)市場経済システムを支える基本ルールの必要性(所有権・契約・競争)を学ぼう
第5回政策の必要性①:公共経済論①(市場の失敗:公共財とその対処)
第6回政策の必要性②:公共経済論②(市場の失敗:情報の非対称性とその対処)
第7回政策の必要性③:公共経済論③(格差是正のための政策・規制:所得移転政策等)
第8回政策の必要性④:マクロ経済政策(財政政策等)
第9回これまでの復習
 政策がどのような場合・何故必要とされるのかを改めて議論しよう
 目的手段型思考法/証拠に基づく政策形成を改めて理解しよう
第10回(補)政策形成過程と政府の失敗:概要(詳細公共政策論Ⅱ)
第11回政策と経済・社会思想①(総論・功利主義)
第12回政策と経済・社会思想②(リベラリズム・リバタリアニズム)
第13回政策と経済・社会思想③(ハイエク論)
第14回具体的事例を用いて、政策的議論をしてみよう
 目的(公共的解決を要する問題か否か)/手段(目的解決に適合した手段か)を検討
第15回まとめと試験