労働法研究Ⅰ
担当者藤木 貴史教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [法学研究科 法律学専攻]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

 私たちの社会では、多くの人が雇用されて労働し、賃金を得ることで生活しています。しかし、労働者は使用者よりも力が弱いため、適切な法規制がなされないと、さまざまな困難に直面することになります。労働法は、こうした困難を防ぎ、人間が人間らしく生きられようにさまざまな規制を行う法分野です。
 労働法研究Iでは、労働法の基礎的知識を確認したうえで、昨今の働き方改革関連法などを題材に、労働立法政策を輪読形式で学びます。日本の労働社会に現在生じている現象に対し、労働法の観点からその問題点を的確に把握することを目指します。(輪読の進度は、学生の理解度に応じて前後することがあります)

授業の到達目標

①日本の労働社会を取り巻く現象について、問題点を総合的・複合的に把握する。
②労働法の仕組みを踏まえ、労働問題に対する具体的な解決の指針を示すことができる。

成績評価の方法および基準

輪読への参加内容から総合的に判断します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『ドキュメント「働き方改革」』澤路毅彦ほか旬報社(2019年)
教科書『労働政治:戦後政治のなかの労働組合』久米郁夫中公新書(2005年)
教科書『日本の労働法政策』濱口桂一郎労働政策研究・研修機構
参考文献『戦後労働立法史』島田陽一ほか旬報社(2018年)
参考文献『講座労働法の再生第6巻 労働法のフロンティア』日本労働法学会日本評論社(2017年)

準備学修の内容

講義前に、輪読個所を十分に読み込むとともに、担当箇所の報告準備を行う必要があります。報告レジュメ作成に際しては、MELIC等において判例・学説等を丁寧に調べることが求められます。

その他履修上の注意事項

【授業に臨む姿勢】
①食事は禁止します。(飲み物を飲むのは構いません)。
②休まないで出席することは理解の前提となるので、その旨心がけてください。
③六法/法令集は授業に持ってくること。また、自分で必要な条文を探せるようにしておくこと。

【関連科目】
労働法の基礎的知識ほか、憲法、民法、刑法、民事訴訟法等の知識があることが望ましい。

授業内容

授業内容
第1回≪イントロダクション≫
・労働法の基礎理解についての確認
・報告担当者と報告分量、輪読順番の決定
第2回≪輪読≫ドキュメント働き方改革序章
第3回≪輪読≫ドキュメント働き方改革第1章
第4回≪輪読≫ドキュメント働き方改革第2章
第5回≪輪読≫ドキュメント働き方改革第3章
第6回≪輪読≫ドキュメント働き方改革第4章
第7回≪輪読≫ドキュメント働き方改革第5章
第8回≪輪読≫労働政治第1章
第9回≪輪読≫労働政治第2章
第10回≪輪読≫労働政治第3章
第11回≪輪読≫労働政治第4章
第12回≪輪読≫労働政治第5章
第13回≪輪読≫労働政治第6章・第7章
第14回≪輪読≫労働政治第8章
第15回≪輪読≫労働政治終章