西アジア史Ⅱ
担当者藤本 啓助教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [史学科]
科目ナンバリングHAA-226

授業の概要(ねらい)

 本講義は、西はトルコから東はアフガニスタンまで、北はカフカスから南はアラビア半島までの、いわゆる中東地域(エジプトも含む)を舞台に展開された、古代「西アジア文明」の概説です。今日にまで影響を与えている農耕・冶金術・文字システム・社会システムの基礎がこの地で生まれ、また世界宗教の幾つかがこの地で発祥しているにもかかわらず、その歴史は日本の歴史学の中では西洋史・東洋史の狭間に埋もれてしまい、十分に認識されて来ませんでした。「西アジア文明」の先進性をあらためて認識してもらうことを目的として、Ⅱでは主に、古代イランの文明と、諸宗教の成立・展開をたどりながら、イスラーム化以前の西アジアの歴史を概観します。

授業の到達目標

 西アジア文明が達成した人類史上の重要な転換点について理解することを目標とします。

成績評価の方法および基準

 平常点(2/3以上の出席)と、テスト2回分の成績を総合して評価します。出席回数は特に点数化せず、足切りとして用います。期末テストの点数にやや重きを置きますが、基本的に2回のテストの合計点が評価対象です。評価は甘くありませんので、特に就職を控えた4年生は十分検討の上、受講してください。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書教科書は使用せず、毎回の授業で配布するプリントの中で、随時参考文献を紹介します。
参考文献世界の歴史④オリエント世界の発展小川他中公文庫

準備学修の内容

 プリントで紹介された参考文献の該当箇所を熟読しておくこと。

その他履修上の注意事項

 この分野にあまりなじみがない学生でも、強く興味のある者は歓迎します。できる限りわかりやすく説明するつもりです。但し、やる気も努力する気もなく、安易に単位だけ取ろうと思っている者は容赦なく落とすので、受講はご遠慮ください。

授業内容

授業内容
第1回 ガイダンス・西アジアの宗教文化
第2回 アーリア人
第3回 アケメネス朝ペルシア(1)
第4回 アケメネス朝ペルシア(2)
第5回 ヘレニズム時代の西アジア
第6回 パルティアとローマ
第7回 サーサーン朝ペルシア
第8回 前半の講義の補足、中間テスト
第9回 メソポタミアの宗教
第10回 エジプトの宗教
第11回 アマルナ革命 
第12回 ユダヤ教
第13回 キリスト教の成立
第14回 ゾロアスター教
第15回 まとめとテスト