比較地域学方法論Ⅱ
担当者吉野  裕教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [文学研究科 日本史・文化財学専攻]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

地理学は、人口・農業・文化などの特定の研究テーマに焦点をあてて研究を行う「系統地理学」と、様々な視点を結び付けて特定の地域の個性を浮き彫りにする「地誌学」のふたつの分野からなります。この講義では、「地誌学」の研究方法と視点について紹介をしていきます。また、国内外の地誌に関する専門的な事項についても説明を行います。ここで「地誌学」を学ぶことで、みなさんは特定の地域を様々な視点(たとえば、文化・経済・人口・農業……など)でとらえ、その地域がどのような個性をもつかについて述べることができるようになります。さらに複数の地域に関して学ぶことにより、地域間を比較する能力も培うことができます。

授業の到達目標

①地誌学の研究方法と視点を理解し、これらについて説明できる。
②世界や日本の地誌に関する専門的な知識を身につけ、これをふまえて特定の地域の特徴について説明できる。また地域間を比較し、これらの共通点・相違点を指摘できる。

成績評価の方法および基準

試験の結果(80%)と受講態度(20%)をもとに、成績を総合的に評価します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書なし
参考文献『地誌学概論』矢ケ崎典隆・加賀美雅弘・古田悦造編朝倉書店

準備学修の内容

・事前に、各回で取り上げる地域に関する書籍を図書館などで探し、読んでください。

その他履修上の注意事項

・履修者の人数に応じて、講義形式・内容を変更する場合があります。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス、受講上の諸注意
第2回地誌学とは何か? 地誌学の研究の方法と視点
第3回地誌学の視点① 身近な地域の地誌(1)関東地方
第4回地誌学の視点① 身近な地域の地誌(2)多摩地域
第5回地誌学の視点② 地域の形成と歴史的変化
第6回地誌学の視点③ 現代世界の地域構造
第7回地誌学の視点③ グローバル化と日本
第8回地誌学の視点④ テーマ重視地誌(中国の農業)
第9回地誌学の視点④ テーマ重視地誌(インドの近代化)
第10回地誌学の視点④ テーマ重視地誌(オーストラリアの自然と人間)
第11回地誌学の視点⑤ 網羅累積地誌(アメリカ合衆国の「多様性」と「統一性」)
第12回地誌学の視点⑥ 広域動態地誌(「外部世界」と東南アジア)
第13回地誌学の視点⑥ 広域動態地誌(中東の宗教文化)
第14回地誌学の視点⑥ 広域動態地誌(ヨーロッパにおける国家・地域間の関係)
第15回まとめと試験