ベンチャー・ビジネス論Ⅰ
担当者
単位・開講先選択  2単位 [経営学科]
科目ナンバリングMAN-305

授業の概要(ねらい)

 ベンチャー・ビジネスは、経済と社会にイノベーションをもたらし、新たな雇用を創出します。ベンチャー・ビジネスはこのように経済活性化の原動力となるだけでなく、起業志望者には伝統的な雇用以外の新たな選択肢を提供します。
 本講義では、起業プロセスを概観し、プロセスの各段階で直面する諸問題の特性について理解を深めます。起業プロセスには時の運や事前に予測できないトラブルといった不確実な要因も確実に存在する一方、コントロール可能な部分も少なくないとされており、本講義でもこの視点に立脚します。
 起業プロセスは、必ずしも新規企業だけではなく、既存企業においても不可欠な要因であり、また営利事業だけでなく、福祉や公共領域でも重要な役割を果たしています。しかしながら本講義では特に企業の新規設立に焦点をあてることで、現代の経済における起業家と起業家精神の役割について学習します。

授業の到達目標

 ① 現代の経済におけるベンチャー・ビジネスと起業家の役割について説明できる
 ② 起業プロセスとプロセスの各段階の諸問題の特性について習得している
 ③ 自らと周囲の人々の起業家としての適性について理解している
 ④ 事業機会の発見と評価のプロセスについて把握している
 ⑤ 起業プロセスにおいて必要な経済社会的資源について理解している

成績評価の方法および基準

 期末試験の成果が50%で受験は必須です。複数回出題する予定の課題が30%、残りは講義参加を考慮します(20%)。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『アントレプレナーシップの経済学』、2010年本庄裕司同友館
参考文献『ライフサイクルから見た中小企業論』、2007年安田武彦・高橋徳行・忽那憲治・本庄裕司同友館
参考文献『アントレプレナーシップ入門』、2013年忽那憲治・長谷川博和・高橋徳行・五十嵐伸吾・山田仁一郎有斐閣ストゥディア
参考文献『アントレプレナーシップ』、2009年W.バイグレイブ・A.ザカラキス(高橋徳行・田代泰久・鈴木正明訳)日経BP社
参考文献『中小企業白書』各年版中小企業庁

準備学修の内容

 事前に教科書の該当箇所を読んでおくと理解が促進されます。

その他履修上の注意事項

 本講義ではパワーポイントを使用します。また講義資料を講義の進行に応じて配布します。
 なお講義中の私語は厳禁とします。退出を命じます。

授業内容

授業内容
第1回 オリエンテーション
第2回 起業家と起業活動の役割
第3回 起業家の輩出
第4回 起業家の素質
第5回 起業環境
第6回 起業家と新規自営業者の実態
第7回 事業機会の認識と追求
第8回 ベンチャー・ビジネスの規模と成長
第9回 ベンチャー・ビジネスの資金調達
第10回 ベンチャー・ビジネスの組織
第11回 ベンチャー・ビジネスの取引関係
第12回 ベンチャー・ビジネスと競争戦略
第13回 ベンチャー・ビジネスと技術
第14回 ベンチャー・ビジネスとイノベーション
第15回 講義のまとめ