地球環境論Ⅰ
担当者渡辺 浩平教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [総合基礎科目]
科目ナンバリングECE-101

授業の概要(ねらい)

都市廃棄物処理・物質循環型社会論:この講義で取り上げるのは「ごみ問題」であって、地球環境問題ではありません。地球気候変動などの典型的な地球環境問題についての講義を受けたい学生は自然環境論Iあるいは他の講師の環境の科目を受講することをおすすめします。
 現代の資源利用においては、地球規模での環境問題や資源問題、また各地でのごみ処理をめぐる問題をかえりみて、天然資源の利用を極力抑えた循環型社会をめざすことが求められています。そのためには生産―流通―消費―廃棄という資源の流れの各段階での対応が必要ですが、この講義では廃棄からの視点で論じます。
 循環型社会形成推進計画の理念や再資源化を含めた廃棄物管理について、廃棄物処理の歴史や制度、廃棄物の発生段階の分析などをとりあげます。日本の事例とあわせてイギリスやマレーシアの事例なども講師が独自に行った調査結果などを用いて紹介します。

授業の到達目標

廃棄物対応の「優先順位」の理解。廃棄物に関連する日本の制度の理解。廃棄物発生に関する調査方法の理解。

成績評価の方法および基準

小テストを2回程度おこない、その結果をもとに評価します(各50%)。講義への参加やフィードバックなどで特筆すべきことがあれば加点します。
小テストを実施した翌週には解説や模範解答の提示等のフィードバックをおこないます。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献『3R・低炭素社会検定公式テキスト』3R検定実行委員会 編ミネルヴァ書房
参考文献『環境法』大塚 直有斐閣
参考文献

準備学修の内容

講義にて、参考文献や関連するウェブサイトなどを示すので、それらを参照して予習復習してください。

その他履修上の注意事項

日程は講義の進み具合によって、下記の計画通りにならないことがあります。外部講師によるゲスト講義(1回)が入る可能性があります(講師交渉中)。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション
第2回「ごみ」とは?廃棄物の概念と定義
第3回日本のごみ処理の歴史:江戸時代から現代まで、主に法制度の発展を中心に紹介
第4回日本の廃棄物の法制度:循環型社会形成推進基本法
第5回日本の廃棄物の法制度:循環型社会形成推進基本計画
第6回日本の廃棄物の法制度:廃棄物の処理及び清掃に関する法律
第7回中間小テスト、前半部のまとめ
第8回小テストの解説
第9回日本の廃棄物の法制度:資源有効利用促進法、容器包装リサイクル法
第10回日本の廃棄物の法制度:家電リサイクル法、小型家電リサイクル法、自動車リサイクル法
第11回日本の廃棄物の法制度:食品リサイクル法、建設リサイクル法、他
第12回家庭ごみ細組成調査1:調査の方法の解説
第13回家庭ごみ細組成調査2:各地の結果の比較など
第14回まとめと期末小テスト
第15回小テストの解説、質疑応答など