外国史Ⅰ
担当者田中  剛教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [総合基礎科目]
科目ナンバリングHSG-101

授業の概要(ねらい)

 東アジアの歴史を振り返るとき、「中国」の存在を抜きにしては考えられない。そしてまた、私たちは往々にして、昔から「中国」という国があり、「中国人」という集団があったと固定的に考えがちである。しかし、今日の「中国」、あるいは「中国人」というまとまりは、東アジアの相互交渉や西洋との関係によって形成されたものである。中国近世・近代のうごきを概観しながら、東アジアにおいて「国家」や「民族」が、いかにして形成されたのか理解することを目指す。
 近代という時代相をつかむため、絵画や写真、映画など映像資料を使いながら授業を進めていく予定である。

授業の到達目標

 中国の近世・近代史について理解するとともに、東アジア各地域の歴史的流れを関連づけることができるようになる。さらに、歴史的視野に立って東アジアの現在を理解しようとする意識を高めることができる。

成績評価の方法および基準

 定期的に小テスト/レポートを課し、期末試験とあわせて評価する。
 ・平常点(授業参加度、授業態度、小テスト)40%
 ・学期末試験(論述式)60%
 ※受講生が多い場合は成績評価の方法を変えることがある。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書・テキストは特に用いない。授業中に適宜、プリントを配布する。
・参考文献は下記文献のほか、授業時に適宜、紹介する。
参考文献『新図説中国近現代史』 ・田中仁・菊池一隆・加藤弘之・日野みどり・岡本隆司法律文化社
参考文献『清朝と近代世界』 ・吉澤誠一郎岩波書店
参考文献『近代国家への模索』 ・川島真岩波新書

準備学修の内容

 ・参考文献など関連書籍を1冊以上読んでおくことが望ましい。
 ・日頃から新聞やテレビ、あるいは旅行などを通じてアジアに関心をもってほしい。
 ・図書館を積極的に活用すること。

その他履修上の注意事項

 ・授業に対する質問、意見、感想をコメントカードなどで提示し、授業に対して主体的に参加すること。
 ・授業で配布するプリントは理解を助けるための資料にすぎない。講義をよく聴き、しっかりノートに取ること。

授業内容

授業内容
第1回 ガイダンス
第2回 明朝の時代について学ぶ
第3回 明朝と東アジア世界について学ぶ
第4回 清の勃興について学ぶ
第5回 清朝支配の確立について学ぶ
第6回 清朝と西洋近代との出会いについて学ぶ
第7回 アヘン戦争について学ぶ
第8回 太平天国について学ぶ
第9回 アロー戦争について学ぶ
第10回 洋務運動について学ぶ
第11回 日清戦争について学ぶ
第12回 義和団について学ぶ
第13回 清末の変革運動について学ぶ
第14回 辛亥革命について学ぶ
第15回 まとめ