メディア社会論Ⅰ
担当者田所 承己教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [社会学科]
科目ナンバリングSOC-315

授業の概要(ねらい)

 この授業は「メディアの社会学」入門です。メディア分野に関する初学者向けの授業となります。音楽、写真、フェス、ファッション、映画、テレビドラマなどを素材として採り上げ、メディア文化やメディア現象を「社会学」的に分析するとはどういうことなのか基礎的な理解を深めることを目的とします。
 そのために、「疑問をもつ」「常識を疑う」「因果関係の複雑さに目を向ける」「社会の多面性を視野に収める」などの社会学的姿勢を涵養することを目指します。同時に後半には、基礎的なメディア理論と「メディアと社会との関係」に関する視点の習得を試みます。
 この授業では、受講生の主体的思考を促すため、授業中にリアクションペーパーを記入してもらい、それを授業内で発表してもらったり、それを引き受けて即席のディスカッションを行うことがあります。

授業の到達目標

 (1)日常的なメディア事象を社会学的な視点から説明できる
 (2)ある具体的なメディア事象を取り上げ、社会学的に重要と思われるポイントを自分なりに見つけることができる(応用力)

成績評価の方法および基準

 ・リアクションペーパー:20%
 ・レポート(教場):40%
 ・試験:40%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献『映像文化の社会学』(2016年)長谷正人編有斐閣
参考文献『メディア文化論』(2012年)吉見俊哉有斐閣
参考文献『ロックフェスの社会学』(2016年)永井純一ミネルヴァ書房
参考文献『ファッションで社会学する』(2017年)藤田結子ほか編有斐閣
参考文献『場所でつながる/場所とつながる――移動する時代のクリエイティブなまちづくり』(2017年)田所承己弘文堂

準備学修の内容

 ・授業で学んだメディア理論を用いて、任意のメディア事象を分析してまとめること。
 ・「メディアと社会との関係」について、任意の事象を事例として自分なりの視点から分析してまとめること。

その他履修上の注意事項

 ・授業中に適宜、リアクションペーパーに記入してもらい、受講生の意見や考えを聞くことがあるので、積極的に発言するようにしてください。
 ・授業計画は、受講生の関心や社会情勢によって適宜変更します。

授業内容

授業内容
第1回 オリエンテーション
第2回 音楽とメディア
第3回 写真とコミュニケーション
第4回 音楽フェスの社会学
第5回 テレビドラマの社会学
第6回 ファッションと現代社会
第7回 メディアミックスの社会学
第8回 中間まとめ
第9回 メディア理論①:マス・コミュニケーション理論(1)
第10回 メディア理論②:マス・コミュニケーション理論(2)
第11回 メディア理論③:記号論
第12回 メディア理論④:カルチュラル・スタディーズほか
第13回 メディアのパーソナル化と家族の個人化
第14回 テレビの普及と戦後核家族
第15回 まとめ