英米文学研究Ⅱ
担当者程  文清教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [外国語学科 英語コース(2017年度以降)]
科目ナンバリングLIE-304

授業の概要(ねらい)

今年度の後期では、おもに20世紀後半のアメリカ文学の代表的な作品を取り上げ、作品の抜粋、映画などを使い、作風、作品が描き出す価値観、また社会、文化と歴史背景について研究していきます。様々な作品に触れ、文学史の流れにおける位置付けを探り、さらにこれらの作品に複雑に織り込まれているジェンダー、階級、人種などの要素を考察し、多角的な視点と広い視野を身につけると同時に、文学の面白さと奥深さを体験してもらいたい。

授業の到達目標

1. アメリカ文学の基礎的知識を得ることができる。
2. 作品を通して、作品が生み出された時代、文化と社会背景について学習することができる。
3. アメリカ文化、文学を人種・宗教・ジェンダーなど多元的視点から考察することが学べる。
4. 様々なテクストを読むことを通して、読解力を高め、批判的思考が養われ、英語力を育成することができる。

成績評価の方法および基準

出席・中間試験・期末試験・提出物などによる総合評価を行う。
出席・提出物・中間テスト50%、期末試験50%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書教科書は使用しない。授業内容に合わせて、プリントは随時用意し、配布する。
参考文献 An Introduction to American Literature 諏訪部浩一 三修社
参考文献『講義ーアメリカ文学史入門編』渡辺利雄 研究社

準備学修の内容

①予習と復習が必須。授業内で扱うの原作の抜粋、参考資料、映像作品を必ず予習し、疑問点や興味深い点を書き留め、積極的に質問、コメントしてください。②後期はオンライン式授業の予定だが、受講生の皆さんに積極的に授業に参加してもらうため、作品内容に関する質問、結末予想などのアクティビティを授業に取り入れる予定。

その他履修上の注意事項

偏見を持たずに幅広く世界の歴史、社会と文化に興味を持ってもらいたい。原作の抜粋(場合によって和訳あり)、参考資料、映画を必ず予習すること。

授業内容

授業内容
第1回Introduction to the course
(授業内容と計画は、受講生の理解度などに応じて変更される可能性があります)
第2回映画"Little Women" (2019)
#Me Too時代の『若草物語』と人気が衰えない原作
第3回Louisa May Alcott: Author, Activist, and an early American Feminist
映画の原作者ルイザ・M・オルコット:活動家、フェミニスト、そして働く女性の先駆け
第4回Little Women (1868)
4姉妹のそれぞれの生き方 1
第5回Little Women (1868)
4姉妹のそれぞれの生き方 2
第6回"Little Women"
新作映画と原作の比較ーフェミニズムとアメリカ社会における女性の立場の変化
第7回Ernest Hemingway,『老人と海』(The Old Man and the Sea 1952)
デジタル時代にヘミングウェイ を読むー戦争、赤十字社、サファリ、恋と女性たち
第8回Ernest Hemingway, 『老人と海』(The Old Man and the Sea 1952)
テキスト読解
第9回『老人と海』(The Old Man and the Sea 1952)にみるジェンダーと男性性の描写 1
Little women, the New York Times review on the film
第10回『老人と海』(The Old Man and the Sea 1952)にみるジェンダーと男性性の描写 2
映画(1958)との比較
第11回『ティファニーで朝食を』(Breakfast at Tiffany's 1957)
作者Truman Capoteについて
第12回『ティファニーで朝食を』(Breakfast at Tiffany's 1957)
ストーリーと抜粋の読解
第13回『ティファニーで朝食を』(Breakfast at Tiffany's 1957)にみるジェンダーとセクシャリティの曖昧性
第14回『ティファニーで朝食を』(Breakfast at Tiffany's 1957)
映画 (1961)との比較、冷戦期のアメリカ女性
第15回Review and final Exam