演習Ⅰ
担当者辻廣 雅文教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [経済学科]
科目ナンバリングSEM-301

授業の概要(ねらい)

 みなさんが社会に出て、さまざまな仕事に就いた時、最も必要とされるのは、混み入った事情を整理し、問題の本質をつかみ、解決する道筋を探すための「論理的な思考能力」です。加えて、そうした自分の思考過程を説明し、議論する能力も求められます。ですが、この「論理的思考能力と説明能力」を身につけるには、練習、訓練が必要です。本授業では、二冊のテキストを題材にして、その練習、訓練を行います。
 一冊は、Suica自販機などさまざまな企業の事業や商品のヒット事例を分析した『戦略思考ワークブックービジネス編』(三谷宏治)です。まず、私が、第一回目の授業で、論理的な思考の進め方を事業や商品の具体例で説明します。みなさんには、それを理解してもらった上で、二回目の授業からは、下の授業計画に記したようなビジネスの具体的事例について、一人45分で発表し、議論の先導役(ファシリテーター)もしてもらいます。
 もう一冊は、『こんなに使える経済学ー肥満から出世まで』(大竹文雄)です。この本では、「経済学的な論理思考」を学びます。例えば、人はどうして太ってしまい、食べ過ぎを後悔するようなことになってしまうのでしょうか。また、肥満はなぜ解決しなければならない社会問題なのでしょうか。その解決方法は?本授業では、インセンティブ(意欲刺激)という観点から、実際に社会に発生している問題を題材に考えます。この本についても、私が経済学的思考、インセンティブ問題について、具体的事例で説明しますから、次の授業からは、みなさんに題材を選択、発表してもらいます。

授業の到達目標

 1.「戦略思考ワークブックービジネス編」の中から題材としてビジネスの具体例を一人ひとつ選んで、論理的思考による分析結果を発表してもらいます。また、この発表は、単に説明するだけでなく、クラスのみんなを議論に参加させることが必須なので、議論の先導役(ファシリテーター)としての力量も必要とされます。
 2.『こんなに使える経済学ー肥満から出世まで』の中から題材として社会問題の具体事例を一人ひとつ選んで、経済学的論理思考による解説をしてもらいます。選んだ題材の項目を熟読し、完全に理解して、A4一枚に要点をまとめ、発表する、という形式にします。

成績評価の方法および基準

 事例発表を採点します。教員の評価だけでなく、発表を聞き、議論の参加を促されたクラスのみんなに採点表を配り、成績に反映させます。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『戦略思考ワークブックービジネス編』三谷宏治 (ちくま新書)
教科書『こんなに使える経済学ー肥満から出世まで』大竹文雄編 (ちくま新書)
参考文献

準備学修の内容

 二冊のテキストによって身に付けた論理的思考能力を使って、日々の生活の中で発生する問題に取り組むように努力してください。もしかしたら、それらの事例も発表してもらうかもしれません。

その他履修上の注意事項

 この授業は、発表者はもとより、発表を聞き、議論に参加するみなさんも主役です。発表者の採点もするのですから、頭をフル回転させ、集中してやりましょう。

授業内容

授業内容
第1回 ガイダンス-論理的思考による議論の仕方:「誰に」とって「何が大事か」
第2回 Suica自販機、イベント用大型テント、超高級紳士服販売などを題材にしたゼミ生の発表(一コマ二人)
第3回 Suica自販機、イベント用大型テント、超高級紳士服販売などを題材にしたゼミ生の発表(一コマ二人)
第4回 Suica自販機、イベント用大型テント、超高級紳士服販売などを題材にしたゼミ生の発表(一コマ二人)
第5回 Suica自販機、イベント用大型テント、超高級紳士服販売などを題材にしたゼミ生の発表(一コマ二人)
第6回 Suica自販機、イベント用大型テント、超高級紳士服販売などを題材にしたゼミ生の発表(一コマ二人)
第7回 Suica自販機、イベント用大型テント、超高級紳士服販売などを題材にしたゼミ生の発表(一コマ二人)
第8回 ガイダンス-経済学的な論理思考方法とは何か
第9回 肥満、臓器売買、男女の賃金格差などを題材にしたゼミ生の発表(一コマ二人)
第10回 肥満、臓器売買、男女の賃金格差などを題材にしたゼミ生の発表(一コマ二人)
第11回 肥満、臓器売買、男女の賃金格差などを題材にしたゼミ生の発表(一コマ二人)
第12回 肥満、臓器売買、男女の賃金格差などを題材にしたゼミ生の発表(一コマ二人)
第13回 肥満、臓器売買、男女の賃金格差などを題材にしたゼミ生の発表(一コマ二人)
第14回 肥満、臓器売買、男女の賃金格差などを題材にしたゼミ生の発表(一コマ二人)
第15回 肥満、臓器売買、男女の賃金格差などを題材にしたゼミ生の発表(一コマ二人)