担当者 | 中谷 直司教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [社会学科] | |
科目ナンバリング | SOC-310 |
*本授業が対面授業となった場合でも、事情があって遠隔での受講を希望する場合は、LMS上に記載のメールアドレスから連絡を下さい(9月初めに頃に掲載予定;対応方法に関しての簡単な説明も載せておきます)。
*また障害などで配慮が必要な場合も、同じ方法でメールを下さい(大学からの連絡は履修が最終確定して以降になるため)。
【概要】
本授業は、国際関係論の基本的な枠組を用いて、現在のアジア・太平洋地域(the Asia-Pacific Region)における国際関係の特質を理解することを目的とする。特に主要なテーマとなるのは中国の台頭が当該地域の国際秩序(国際社会の力関係とルール)に与える影響である。
授業の前半では、前期の国際関係社会論Iで学習したリアリズム、リベラリズムを補完するために、尖閣問題などの事例もふまえながら、地政学の考え方について学ぶ。以上の知識を踏まえて、授業の後半では中国の台頭というパワーバランスの変化が、東アジア・太平洋地域の国際秩序に与える影響について学習するとともに、クラス内のディスカッションを用いて、考察を深める。
本授業は反転授業で行われる*
イントロダクションや基本知識の説明を行う複数回を除き、教科書、ついで参考書の該当箇所に基づく簡単な読書メモを毎回提出してもらい,対応した簡単な小テストを授業冒頭で行う(そのまま期末試験の予習になる)。その上で担当者が小テストの内容を中心に講義する。同時に関連する新聞・雑誌記事を用いたグループディスカッションを実施する。
難易度が低い順に:
(1)国際関係論の基本的な知識・考え方を習得する。
(2)現在の東アジア・太平洋地域における国際関係を理解するのに必要な基本的な知識と考え方を習得する。
(3)(1)(2)の知識・考え方を踏まえて、現代にの東アジア・太平洋地域の国際関係の問題点・論点とその意義を、その内容・理由を他の受講生に説明できるようになる。
(4)(3)を踏まえて、現代の東アジア・太平洋地域の国際関係の問題点・論点とその意義を、この授業を履修していない家族や友人に説明できるようになる。
授業内課題(読書メモの提出、小テストの解答、ディスカッションへの参加、コメントペーパーの提出):70%
*単なる出席は加点対象としない。
期末試験:30%(授業内の小テスト解説講義およびディスカッションにもとづいて出題)
*受講者が比較的少ない場合は、受講者と相談の上、授業内発表などの別の課題で代替する)
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『世界標準の戦争と平和──初心者のための安全保障入門』 | 烏賀陽弘道 | 扶桑社 |
教科書 | |||
参考文献 | 『海洋アジアvs.大陸アジア──日本の国家戦略を考える』 | 白石隆 | ミネルヴァ書房 |
・教科書、ついで参考書の内、担当者が指示する箇所を読み、疑問点・論点を含む簡単な読書メモをLMS上で提出する(全15回の授業中、計9回)。
・小テストとその解説講義およびディスカッションの内容を踏まえて、期末試験の準備をする。
・教科書(授業の前半で使用)を第2回の授業開始までに入手すること。
・授業の進度や受講生の関心に応じて、内容を一部調整する場合がある。
・関連する新聞・雑誌記事や映像資料も積極的に用いて、理解の促進を図る。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 授業全体のイントロダクション──中国の台頭は東アジアと世界をどう変える? |
第2回 | なぜ国際関係論なのか──背景知識の説明 |
第3回 | 海の重要性、核兵器の重要性(教科書第1章) |
第4回 | シーパワードとランドパワーはどう違うのか(教科書第2章) |
第5回 | インターミッション1──倫理は国際関係でどれほど重要か(重要なのだが) |
第6回 | 安全保障とは何か、そこで軍事はどのような役割を果たすか(教科書第3章) |
第7回 | 尖閣問題のこれまでと今後(教科書第4章) |
第8回 | 国際関係をどう見るべきか(教科書第5章) |
第9回 | インターミッション2──前半の総括と後半のイントロダクション |
第10回 | 長期の趨勢はどう予測されているか(参考書第1章) |
第11回 | 中国の台頭とアメリカの反応(参考書第2章) |
第12回 | インターミッション3──現在の米中対立はどのように説明できるか |
第13回 | 東南アジアの反応と役割(参考書第3章) |
第14回 | 日本の反応と役割(参考書第4章) |
第15回 | 授業の総括と全体討論 |