国際政治学Ⅰ
担当者中村 楼蘭
単位・開講先選択  2単位 [法律学科 2017年度以前]
科目ナンバリングINR-301

授業の概要(ねらい)

国際政治学の基礎として3つの事項を講義します。
1.国際政治、国際政治学、国際社会、ナショナリズム、国益、パワー、国家といった基礎的用語の意味。
2.現代国際政治のアクター。
3.国際政治におけるリアリズムとリベラリズム。
目的は現代国際政治の構造の理解です。

授業の到達目標

単位取得時に①今日広く深い理解が求められている国際政治の構造を説明できる、②国際政治の構造を理解したうえで、政治外交・安全保障に関する意見を述べることができる。

成績評価の方法および基準

授業内試験を4回実施したうえで、定期試験期間内に期末試験を実施します。全ての試験の得点を加算し、平均して成績をつけます。各試験の成績評価における比重は同一(20%ずつ)です。
情報は記憶しなければ知識にならないので、全ての試験で資料等の持ち込みは不可とします。
出席を怠ると授業内試験を受けられず、期末試験前に不合格が確定してしまう恐れがあります。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書セメスターの初期に専用プリントを配付します。A3判25枚程度を配付する予定です。
参考文献『国際政治事典』猪口孝他編弘文堂

準備学修の内容

適宜、1000字程度のレポートを提出してもらいます。そのテーマは「日本のソフト・パワー」「アフリカ連合AUと地域紛争」、「国連安全保障理事会の改革」、「リアリズムというパラダイム」等です。
提出期限は原則次回授業の終了時刻とします。優れたレポートを提出した者には成績評価の際に加点します。未提出者、不十分なレポートを提出した者、期限までに提出できなかった者には減点の措置をとります。

その他履修上の注意事項

①政治学や国際関係論等の国際政治学に関連する科目を一つ以上履修しておいてほしいです。
②コンスタントに出席して、プリントを全て受け取り授業内試験を全て受けて下さい。同じプリントの配付は2回で終わりです。授業内試験未受験者に対する追試験については授業内に口頭で通知します。出席は、学生証のカードリーダーへのタッチで判定します。なりすまし防止のため、学生証を忘れた場合は原則、欠席とします。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス:授業方針をよく聞いて履修登録するか否かを判断する。
第1講「国際政治学序論」①:国際政治の定義、政治(国内政治)との相違を学ぶ。
第2回第1講②:国家が対立する原因(ナショナリズム、国益)を学ぶ。
第3回第1講③:パワーとソフト・パワーの定義、相違、関係を学ぶ。
第4回第1回授業内試験
第2講「国際社会とは」①:国際社会の定義、起点を学ぶ。
第5回第2講②:国際社会の発展過程を学ぶ。
第6回第2回授業内試験
第3講「国家とは」①:国家の定義、機能を学ぶ。
第7回第3講②:近代ヨーロッパの肯定的国家観を学ぶ。
第8回第3講③:マルクスの国家観を学ぶ。
第9回第3講④:政治的多元主義の国家観を学ぶ。
第10回第3回授業内試験
第4講「国際政治におけるアクターとその多様化」①:伝統的アクターを学ぶ。合わせて、国際政治学のパラダイムとしてのリアリズムを学ぶ。
第11回第4講②:20世紀におけるアクターの多様化と新しいアクターのカテゴリーを学ぶ。第一のカテゴリーであるグローバルな国際組織(国際連盟、国際連合)について学び、合わせて、国際政治学のパラダイムとしてのリベラリズムを学ぶ。
第12回第4回授業内試験
第4講③:第二のカテゴリーである地域的国際組織(EU、ASEAN、AU)について学び、その形成を促した地域統合の潮流と問題点を学ぶ。
第13回第4講④:第三のカテゴリーである国際的活動を展開する市民組織(NGO)の目的・性格・機能を学ぶ。NGOに対するリベラリズム、リアリズムそれぞれの見解を学ぶ。
第14回第4講⑤:多国籍企業と国際政治の関係を学ぶ。
第15回第4講⑥:国際的活動を展開する宗教的・民族的組織の国際政治への影響を学ぶ。