授業は複数の教員によるチームティーチング及び担当教員引率のもとでの海外教育調査の形態で行う。海外の初等・中等教育学校の訪問調査を通じて、我が国との比較において授業方法や教育課程の編成を中心とした我が国の今後の学校教育の在り方についてディスカッションするとともに、その成果を各自の教育課題研究や授業実践に活かすことをめざす。具体的な授業内容は以下の4点である。
①今日の海外教育制度と学校教育事情を現地で学び、日本の教育実践の特徴と課題を明らかにする。
②英語等での日本の教育と文化に関する授業等を実施し、教育実践や教師文化に関する理解を深める。
③本授業を通して、国際理解教育、異文化理解、多文化共生に関する基礎的理解を深める。
④学習成果をまとめ、プレゼンテーションをする能力を高める。
《A類学生》
・訪問国の初等・中等教育について、教育制度や教育実践を中心に理解を深め、自己の授業実践等に活かすことができる。
・国際理解教育、異文化理解、多文化共生に関する基礎的理解を深めることができる。
《B類学生》
・訪問国の初等・中等教育について、教育制度や教育課程、授業実践を中心に理解を深めるとともに、学校教育の背景にある子ども観や教育観の違い、教育諸問題について検討することができる。
・国際理解教育、異文化理解、多文化共生に関する基礎的理解と教材開発の基本を習得する。
学習への取組状況、実地研究後の報告書、プレゼンテーション等を総合して判断する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 特にテキストは使用しない。訪問国の学校教育に関する著書・論文を紹介する。 | ||
参考文献 |
実地研究の事前・事後の学修を行う予定である。それに伴って、具体的な課題を提示する。
訪問先の学校の都合や受講者数等によって授業内容を変更する可能性がある。
学生の募集は15名程度までとする。
回 | 授業内容 |
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第1回 | オリエンテーション ・海外学校訪問調査のスケジュールを概観し授業計画の全体像を把握するとともに、調査の意義と方法について理解を深める。 |
第2回 | 訪問国の教育制度及び近年の教育動向 ・訪問国の教育制度及び教育改革の動向につい、基礎的な知識の習得を図る。 |
第3回 | 国際比較の意義と研究の方法 ・我が国と海外の学校教育を比較することの意義、視点、手法等について理解する。また、海外学校教育調査に向けて各自の課題を設定する。 |
第4回 | 実地研究(1) ・初等教育学校における教科教育と教科外活動の実際 |
第5回 | 実地研究(2) ・初等教育学校における教育課程の編成 |
第6回 | 実地研究(3) ・初等教育学校における特別支援教育 |
第7回 | 実地研究(4) ・中等教育学校における教科教育と教科外活動の実際 |
第8回 | 実地研究(5) ・中等教育学校における教育課程の編成 |
第9回 | 実地研究(6) ・中等教育学校における特別支援教育 |
第10回 | 実地研究(7) ・教育問題とその対策 |
第11回 | 実地研究(8) ・社会教育施設等の調査―図書館、博物館等― |
第12回 | 実地研究(9) ・学校教育の背景としての歴史・文化・風土に関する調査 |
第13回 | 実地研究の総括 ・各々の課題に即して、海外での学校教育実地研究から得られた学生成果のまとめを作成し、研究成果の定着と発展を図る。 |
第14回 | 実地研究交流報告会の準備 ・実地研究のそれぞれの参加者が、各自の学習成果をまとめ、資料化し、報告会に向けて準備をする。 |
第15回 | 実地研究交流報告会 ・実地研究のそれぞれの参加者が、各自の学習成果のまとめを相互に報告し、研究成果の共有と発展を図る。 |