環境と生態Ⅱ
担当者大石 不二夫
単位・開講先選択  2単位 [総合基礎科目]
科目ナンバリングECE-104

授業の概要(ねらい)

 新型コロナウィルスによる肺炎はWHO(世界保健機構)がパンデミック(感染爆発)と認めた。その遠因は人類による自然環境の破壊である。一方、平成の後半から異常気象が日常となり、酷暑・豪雨・スーパー台風・竜巻・森林火災などが頻発している。地球温暖化が引き金となり、気候クライシスが起こっている。異常気象は災害にとどまらず、水危機と食糧危機を招き、われわれの生活を直撃する。これら環境問題は他人事ではなく私たちの問題である。地球の平均気温上昇を+1.5℃で止めないと手遅れになる。環境の悪化はヒトだけでなく動植物の生存さえも左右する。トランプ米大統領のパリ協定破棄により、後退しそうな地球温暖化防止を、スェーデンの少女グレタさんがCOP25で訴えた。「気候非常事態ネットワーク(CEN)」の発起人の一人となって始めた活動内容も紹介する。
 この講義では、環境がわれわれの健康に与える影響を調べながら、コロナ型肺炎など感染症やアレルギー性疾患の実態、生活や生体リズムの乱れ、さらに生活習慣病などについて学ぶことにより、自分自身と大切な人の健康の確保に努める。

授業の到達目標

 環境が健康に与える影響がわかる。具体的には、環境の悪化と食生活を含む生活の悪習慣の健康に与える影響がわかり、対応法とともに家族や友人や周囲の人たちに説明できる。

成績評価の方法および基準

 レポート点(20点×2回、テーマと期限は講義中に示す)と期末テスト(60点)。欠席と遅刻は減点する。講義中の設問に正解の場合には加点するほか、自主レポートに特別加点する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『変化する環境と健康』佐々木胤ほか編著三共出版
教科書なお本テキストは「環境と生態Ⅰ」と共通。
参考文献

準備学修の内容

 日頃から体内環境・衣食住を含む「環境」に関心をもつ。

その他履修上の注意事項

 書籍やメディアでトピックスを集める。

授業内容

授業内容
第1回 環境と健康の関係は?
第2回 HIV感染(エイズ)とその予防法、最近の性病とその予防法
第3回 コロナ型肺炎など新型ウィルスによる病とその防ぎ方
第4回 アレルギー性疾患とアトピー症とその対策
第5回 大学生活から始まる生活習慣病の恐ろしさとその防ぎ方
第6回 睡眠・食事・排泄など生体リズム
第7回 ネオサピエンスの出現。スマホやゲーム依存症とその治し方
第8回 健康寿命とその延ばし方
第9回 免疫とは? そのメカニズムは? 免疫力を高めるには?
第10回 健康とは?あなたは健康ですか?未病とは?
第11回 最新医療の遺伝子診断と幹細胞を用いる再生医療
第12回 環境からみたエネルギー問題Ⅰ「最近の火力発電」「水力発電」「風力発電」ほか新しい試み
第13回 環境からみたエネルギー問題Ⅱ「原子力発電」をどうする?
第14回 環境からみたエネルギー問題Ⅲ「自然エネルギー発電」(太陽光、風力、地熱、そのほか)
第15回 全員討論「気候非常事態の打開策は?」