環境と生態Ⅰ
担当者大石 不二夫
単位・開講先選択  2単位 [総合基礎科目]
科目ナンバリングECE-103

授業の概要(ねらい)

 コロナ禍が世界を襲っている。新型コロナウィルスの世界への拡がりこそ地球規模の環境破壊である。本講義ではコロナ禍の最新情報も提供する。もともと環境とは周りの状況である。コロナウィルスも最悪な環境のひとつである。環境には母体内の胎内環境・腸内環境などの体内環境から、衣食住の環境、近隣から地域環境・国内外、そして地球環境へと拡がる。地球温暖化の防止は待った無しであり、2015年12月パリで開かれたCOP21で、パリ協定を定め、世界中の国が地球温暖化防止に参加することとなった。オバマ前米大統領はパリ協定に同意したが、トランプ現大統領は破棄した。いま台風や豪雨など気象変動や森林火災が激増している。地球環境や身近な環境問題がなぜ重要であるかというと、環境は確実に悪化しており、われわれの健康が損なわれ、ときには生命も危険になる。さらにヒト以外の多くの動植物の生存にも危険が及んでいる。この「環境と生態Ⅰ、Ⅱ」では、環境がわれわれに与える影響とその対策を探る。まず「Ⅰ」では“健康とは何か?”から、放射線汚染も含めた様々な汚染の実態を示し、その対応策を探る。さらに実社会の最新情報を紹介し、環境の悪化による健康の危機とその対策を理解する。

授業の到達目標

 環境と健康との関連がわかる。具体的には、大気・水質・土壌の汚染や放射線の健康への影響と、日常生活における健康維持の方法がわかり、それらを家族や友人たちに説明できる。

成績評価の方法および基準

 レポート点(20点×2回、テーマと期限は講義中に示す)と期末テスト(60点)。欠席と遅刻は減点する。講義中の設問に正解の場合には加点するほか、自主レポートに特別加点する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『変化する環境と健康』佐々木胤ほか編著三共出版
教科書なお同じテキストを「環境と生態Ⅱ」でも使用する。
参考文献

準備学修の内容

 日頃から体内環境・衣食住を含む「環境」に関心をもつ。

その他履修上の注意事項

 「健康」とは「病気ではないこと」とは違い、「身体・心・頭が快適である」ことを知り、環境と健康の関連を理解して環境問題に取り組む習慣をつける。

授業内容

授業内容
第1回 健康とは?~頭と心と体の健康と環境
第2回 地球温暖化の危機。待った無しの現状と打開策は?
第3回 生活習慣病とその防ぎ方
第4回 大気・水質・土壌の汚染と健康
第5回 環境リスクとリスクマネージメント~PM2.5、紫外線、食品と食品添加剤
第6回 生体防御と免疫システム
第7回 人と動物の共通感染症と新感染症
第8回 有害微生物との戦い
第9回 環境悪化のもとでに健康をいかに保つか?
第10回 コロナ型肺炎など新型ウイルスとその防ぎ方
第11回 ストレスとは?ストレスチェックの義務化
第12回 ストレスへの対応~「認知行動療法」と「癒やしの農牧園」の構想
第13回 原発事故による放射線汚染と健康。放射線汚染への対策~防護服・汚染水地下貯留槽・放射線の可視化線量など
第14回 原発をどうする?自然エネルギーの活用と問題点は?
第15回 全員討論「コロナ禍の下でいかに自分と大切な人を守るか?」