スペイン語圏事情Ⅰ
担当者千代 勇一教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [外国語学科 仏・独・西・中・韓語コース(2017年度以降)]
科目ナンバリングEUS-105

授業の概要(ねらい)

 「スペイン語圏事情(ⅠおよびⅡ)」は、スペインとラテンアメリカから構成されるスペイン語圏という地域を総合的に理解することを目的としており、この「スペイン語圏事情Ⅰ」では主にスペインを扱います。
 スペインの自然、歴史、そして社会と文化を広く学ぶことを目指しますが、とくにスペインの地方文化の多様性がいかに形成されてきたのかに注目します。前半は講義形式で授業が行われますが、後半はそれまでに学んだ知識を踏まえて、各自がスペインの世界遺産の中から一つを選び、歴史や社会を踏まえた世界遺産の紹介をしてもらいます。発表とその準備を通じて、スペインのことをより深く知るだけでなく、テーマの選び方、資料の探し方、レジュメやパワーポイントの準備と発表の方法などプレゼンテーションの技術も高めてもらいます。

授業の到達目標

(1)スペインの地理と歴史の基礎知識を習得する。
(2)スペインの地方文化の多様性を自然環境と歴史から説明できる。
(3)スペインの特定のテーマについて理解を深め、わかりやすい発表ができる。

成績評価の方法および基準

評価の方法:発表を中心とする授業参加30%/小テスト35%/試験35%
評価の基準:(1)スペインの自然環境、歴史、地方に関する基本事項を説明できる。
      (2)地方文化の多様性の形成を歴史を踏まえて論理的に説明できる。
      (3)世界遺産を題材として、スペインの歴史や社会を的確に紹介できる。
・規定回数以上の授業への出席は成績評価を受けるための条件ですが、それだけでは評価されません。
・授業内で出される課題の小レポートの内容、授業におけるマナーや学ぶ姿勢などが授業参加として評価されます。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書情熱でたどるスペイン史 (岩波ジュニア新書) 池上俊一岩波書店
参考文献『物語スペインの歴史―海洋帝国の黄金時代(中公新書)』2002年岩根圀和中央公論社
参考文献『スペイン・ポルトガルを知る事典(新訂増補)』2001年池上岑夫 神吉敬三 小林一宏 牛島信明 金七紀男(編)平凡社

準備学修の内容

・前半はテキストの指定された部分を読んで授業に参加することが不可欠です。毎回の授業の冒頭ではその確認テストを行います。
・レジュメやノートを見返して授業の復習を行うだけでなく、参考文献、テレビ、新聞、インターネットなどのメディア、授業で紹介する映画や資料などを活用して、スペインに関する理解を深めてください。
・後半に予定されている発表のテーマ探し、情報・資料の収集、発表準備などを念頭において、授業の予習・復習をしてください。
・授業後またはオフィスアワーには授業の内容に関する質問を積極的にしてください。

その他履修上の注意事項

・スペインの地図を見て、どこにどのような地形や都市があるのかを調べてきてください。
・スペインに関して何らかの興味、関心、問題意識を必ず持って受講してください。
・欠席や遅刻をしないようにしてください。複数回の遅刻は欠席と同様の扱いを受けます。
・授業中は私語、居眠りは厳禁です。2回注意された場合は授業への不参加とみなされます。
・携帯電話を出すことを禁止します。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション:授業の進め方、評価方法、予定などの説明
地理:地形、行政区分、都市、気候
第2回第1章:ローマ属州から西ゴート支配へ(先史時代~中世初期)
第3回第2章:国土回復運動の時代(8~15世紀)
第4回第3章:スペイン黄金世紀(16・17世紀前後)
第5回第4章:ブルボン朝の時代(18世紀前後)①
第6回第4章:ブルボン朝の時代(18世紀前後)②
第7回第5章:社会分裂と領袖政治(19世紀前後)
第8回第6章:内戦・自治州・EU(20世紀以降)①
第9回第6章:内戦・自治州・EU(20世紀以降)②
第10回基礎知識の理解度の確認
第11回歴史と社会を踏まえた世界遺産の発表(1)
第12回歴史と社会を踏まえた世界遺産の発表(2)
第13回歴史と社会を踏まえた世界遺産の発表(3)
第14回歴史と社会を踏まえた世界遺産の発表(4)
第15回歴史と社会を踏まえた世界遺産の発表(5)